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北の離れ 2007

古書店主が綴る日常雑記 古本屋な日々...  profile

・12月24日 あと一寸か...
・11月27日 食品表示―こっち(消費者)側の問題
・10月23日 異変
・8月16日 羽化
・7月30日 図書館でCD
・6月29日 寸断紙
・5月6日 剪定枝
・4月1日 Prunus-桜
・3月3日 コウノトリの死
・2月18日 早くも...
・1月21日 重い行為
・1月1日 賀正


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'07 12/24 あと一寸か...
 この一年もあと一寸で終わり。本年の目標「旅行」と、三百六十日ほど前に書いたはずだが...旅行どころか、東京から一歩も出ることなく終わりそうです。東京から出るどころか、都内(二十三区内と言う意味です)に出たのがたった二度。而も一度は病院へ家族の付き添いでと言う形の為、何処へも寄れず仕舞い。もう一度の方は、上野のアクセルロディクチュス西洋美術館でムンクカルカロドントサウルスの作品を、国立科学博物館でロボット博また恐竜やシーラカンスの化石等等を、ヘロヘロになるまで観倒せたので、非常に楽しかったのですけれど...。結局電車に乗ったのがこの二度だけでした。今年。
 まぁ、過ぎたことは宜しい。来年こそ、何処ぞへか行ってやるぜ。

 私は、どうも、年末から年始にかけての時期、詰まり今の時期が苦手。クリスマスもお正月もキライ。子供の頃からです。年末の何処か慌しい雰囲気も、お正月の打って変ったマッタリ感も、何時もと違うTV番組も、大掃除も...普段の日常と異なる空気と言うか世界と言うかに、落ち着きの無さを感じ、どうも苦手。元来鬱っぽい私ですが、この時節は年中で最もメランコリーな時期である所為も有るかもしれません。それで、どうも良いイメージが無いのかもしれません。

 と、一年で最も盛り上るこの時期、水を差すような愚痴っぽい内容で申し訳御座いません...。気を取り直して、本年の極個人的重大ニュースなんぞ、以下に挙げてみたいと思います。

 一位:さよなら二つ―中吉くん、ラブちゃん死す
 中吉くんは、ご近所のネコ。腎臓病の悪化により他界しました。彼は本来野良くんだったのですが、ご近所の家で保護され、育ちました。先天的に股関節に異常があり、また子供の頃から病弱で、自転車に乗れないそのお宅の方に頼まれ、しょっちゅう私がお医者さん通いをしていました。亡くなる前も、結構長く私が連れて通院していました。最期は結局入院中に迎える事となってしまいました。遺体を引取りに行き、段ボール箱の中の彼に触れたとき、大丈夫だろうと思っていたのですが、不覚にも号泣してしまいました。他所のお宅のネコとは言い、生後数ヶ月の頃から、十数年の付き合いでしたので、万感胸に迫ってしまいました...。
 ラブちゃんは、ご近所のチワワ。我が家のネコを散歩中、よく一緒になる、友達。心臓が悪いと前から聞いたのですが、発作を起こし亡くなったそうです。そのお宅の奥さん(私の中学時代の後輩のお母さんでもあります)が、落胆からか、体調を崩されたのが心配でしたが、最近は大分元気になられたようで、一寸安心しています。ラブちゃん死後、時を置かず、彼のキャリー等が処分の為、回収に出されているのを見、落胆の大きさを感じました

 二位:知人との再会
 一通のメールを切っ掛けに、古い知人との再会が果たせ、非常に嬉しかった。もう逢えないであろうな...位に思っていたので喜びひとしお。でも、細かいことは聞かないでね(興味ねぇか)

 三位:野生復帰中のコウノトリ巣立つ
 7月31日、兵庫県豊岡市で野生復帰中のコウノトリの雛が一羽、巣立つ。野生状態では絶滅したコウノトリ。1961年福井県小浜で確認されて以来46年ぶりの巣立ちでした。野生復帰(再導入)は、世界的に見ても成功例は多くはないのですが、順調に進み、東京でも一寸粘れば多摩川辺りでコウノトリが観察できるようになることを願っております。でもそうなったとしても、その頃はもう私、原子・分子に戻ってるでしょうな... (関連

 四位:買い物篭設置
 店(古本屋)のHPを作成しアップし、もう丸五年になると言うのに、今頃やっと買い物篭の設置が完了。気にはなっていたのですよ。私自身もネット通販のお世話になることがありますから、買い物篭がお客さんの立場から行って非常に便利であることは承知しておりました。でも、タグもCGIも「はっ?何それ」のPC初心者から行き成りオンライン古本屋のオーナーになった身としては、手が出せなかったのです。なかなか。でも、CGIは未だ「?」連発ですが、タグは少々その面白さも解って来たので、そろそろ頃合かと、思い切って買い物篭設置に手を付けました。夏ごろ始めてやっと年の瀬迫る頃設置完了です。救いようのない暢気者です。ご迷惑お掛けします...

 五位:セミの羽化初ウォッチング
 今夏、人生初のセミの羽化ウォッチングに成功。長年の悲願達成。感動...。詳細は此方

 とこんな所でしょうか。社会的な重大ニュースは、あちらこちらでやっているので、今更私如きがあれこれ挙げても大した事も書けないのでやめます(滅入るようなニュースばかりで、思い出すのも億劫なのです。力尽きました...)。

 今年一年、お疲れ様でした。又来年も、気負わず生きましょう!

*シーラカンス:肉鰭(にくき)綱シーラカンス亜綱シーラカンス目に属する魚の総称。現在はラティメリア科に属する二種のみがアフリカとインドネシアの海に棲息している。写真のアクセルロディクチュスは淡水にも生息していたと考えられています。因みにシーラカンスとはギリシャ語の「中空の背骨」を意味する言葉に由来しています
*カルカロドントサウルス(左画像):獣脚亜目カルカロドントサウルス科。白亜紀後期北アフリカに生息していた。ティラノサウルスよりもやや大きい最大級の肉食恐竜。「カルカロドン」とはホオジロザメのこと。歯の断面が薄くサメの歯に似る為

'07 11/27 食品表示―こっち(消費者)側の問題
 食品表示の偽装・改竄が、又ですか...と次々表面化していますが(表に出るのは氷山の水分子二三個分くらいなのでしょうね)、正直、個人的には、ですが、賞味・消費期限に関することについては余り気になりません。何故なれば、私の日常食しているものの大半が、賞味・消費期限切れ食品だからです。
 スーパーに買出しに行くのは、略(ほぼ)毎日。冷蔵庫が矢鱈ちっちゃい所為(せい)もあり、我が家は、その日食べるものをその日買出しに行く、と言うタイプ。なので、賞味・消費期限がその日まで、という所謂「期限切れ」でも問題なし。期限切れで食品が廃棄されてしまうのは忍びないし申し訳ないし、それに大抵「半額」シールが貼付されていますから、経済的にも非常に助かる...。それに、この「期限」、ある程度の余裕を持って設定されているので(と言うことになっている)、保存方法に問題が無ければ、少々過ぎたって大丈夫、と私は考える。飽くまで私の場合ですけれどね。その日食べるものをその日購入すると言っても、矢張り幾つかは期限を過ぎてしまうものも出てきます。賞味期限なら三〜五日超過、消費期限でも一〜三日くらい超過は、我が家の場合珍しくない。でもこの程度なら、視覚・嗅覚・味覚で判断しています。ただ、今使用している御醤油は、今年春、流し台の下を整理中発見されたのですが、賞味期限がなんと「2000年」。此れは迷いました。でもそのまま捨ててしまうのは余りにもったいないので、一応開栓して、確認。家族全員の視覚・嗅覚・味覚総動員で、ああでもないこうでもないと評議。結果、煮物等加熱処理する場合なら問題ないであろうと言うことになり(此れといった根拠は無い)、現在使用中となっています。風味が大分落ちているのは否(いな)めませんが、その他は特に問題は無いですね。もうすぐ使い切ります。
 そんな、賞味・消費期限に関しては大分ゆるい私ですが、ただ、産地・原材料等に関する偽装・改竄は、一寸気になります。食品買出し時、賞味・消費期限や価格以外に、自分的チェック項目が幾つか有るので、下記に列挙します。

産地:成るべく国内産、且つ成るべく近場の産地優先
外国産だと、どのような農地でどのような方法で作られているのか、例えば不法に森林伐採をして造成した農地で作られているとか、劣悪な環境で労働が行われているとか、環境への配慮が希薄であるとか言ったようなことが見え難い、又食料自給率をできれば上げたい、日本の農家・漁家を応援したいと思う気持ちも有るので、成るべく国内産。また海外を含む遠距離産地からの農作物は長い距離を運ばれる分エナジー消費が大きく、CO2排出量も当然増えるので、成るべく近場産地のもの

時期・季節:なるべく季節の作物
時期外れの野菜等はエナジー消費の大きいハウス栽培である場合もあるので、できれば季節の旬のものを選びたい

栽培方法:有機栽培・無農薬或いは減農薬栽培作物優先
安全性と環境への負荷を考えると成るべく有機・無農薬栽培等されたものを選びたい

原材料作物:非遺伝子組み換え作物優先
生態系への影響を考えると成るべく非遺伝子組み換え作物使用のものを選びたい

運搬方法:できればトラックではなく鉄道
一般にトラックより鉄道の方が輸送に掛かる単位辺りの消費エナジーが少ないので

包装・パッケージ:プラスティックやヴィニールより紙やガラス
環境への負荷を考えると、できれば一般に負荷の少ないと考えられる紙・ガラス容器使用のものを選びたい

その他:処分・おつとめ・見切り品優先
これは価格が安い、というのも勿論大きいですが、少々野菜・果物に元気が無くても、少々キズがあっても、形が不揃いでも、又消費・賞味期限切れでも、「売れ残ったら廃棄か...」と考えると残念なので

 てなところでしょうか。但し、残念ながら、予算に左右されます...(環境負荷の少ないもののほうがお高いと言うのはのは問題だ)。
 上記の中で、包装や時期・季節については見れば解るので問題なし。運搬方法は残念ながら表示そのものが無い場合が殆どなので致し方なし(「エコレールマーク」と言うのも有るのですがまだ余り普及しておりません)。問題は、産地・栽培方法・原材料作物に関する表示。「本当に国内産であろうか?」「本当に無農薬であるのであろうか?」「本当にGMO(Genetically modified organism.遺伝子組み換え作物)不使用なのか?」と...、疑心暗鬼になってしまう。でも、これは、なかなか自身で調べることはできないので、表示を信じるしかない。偽装・改竄は困ります。
 でも、こうした問題―食品表示の偽装・改竄問題、企業だけを責めて済むもの、解決するものなのでしょうか。ついつい表示に頼って自身で判断しようとしない、或いは、盲目的と言っては大袈裟且つ失礼かもしれませんが、それに近いようなブランド(この場合食品のブランド)信仰を持った消費者、詰まりこっち側にも問題(若しくは責任)はあるのではなかろうか。或いはブランド熱を煽(あお)るメディアにも。我々消費者にも、反省の余地は無きにしも非ず、と言う気がします。市場は企業(売手)と消費者(買手)が構築しているのですものね。
 でも、考えてみたら私は企業側でもあるのですね。インターネットの辺境に建つしがない古本屋とは言っても...。商品に関わる表示には、嘘・誤魔化しの無いよう、肝に銘じます...。

*トラックより鉄道:1トンの貨物を1km運ぶ場合に排出されるCO2量をグラムで表すと、営業用トラック(緑ナンバーのでっかいやつ)は167グラムですが、鉄道は21グラム。鉄道の方が優秀 関連記事
*食料自給率:カロリー・ベースで≒40%と言われている 関連記事
*賞味・消費期限:賞味期限は主に「味・風味」等品質に主な比重が置かれたもの、消費期限は安全性や衛生面に比重を置いたもの 関連記事
*食品が廃棄...:まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品を「食品ロス」といい、その増加が問題となっている

'07 10/23 異変
 異変と言うのは少々大袈裟ですが、一寸した変化、身近な野生動物(野鳥)の生態の変化を、ここ一二年感じています。
 一つはメジロ。「チー チー」と可愛らしいく鳴きながら、樹々、冬場などはよく梅や寒椿を飛び渡る黄緑色のスズメ小の大きさの小鳥を見たことがお有りだと思いますが、このメジロ、少なくもこの東京多摩地域の我が家の辺りでは、冬場にのみ見られ、他の季節には見掛けた記憶がないのです。少なくも私は。このメジロは北海道から沖縄まで広く分布するのですが、比較的南方系の鳥で、北方面(本州中部以北辺り)に棲むものたちは、夏場山地で暮らし、冬季には平地(市街地)へと移動するパターンが多い。我が家の辺りも、そのパターンでした。昨年辺りまでは。ところがこの夏、一度ならず二度三度、メジロの声を聴き姿を見掛けたのです。そんな経験は今まで無かった為、「あれぇ...?今のメジロ...?」と言う感じでした。
 もう一つはセグロセキレイとハクセキレイ。どちらもスズメ大の白・黒・グレーのモノトーンのほっそりとした身体で、長めの尾羽を上下に振りながら、住宅街の公園や路上等をチョコチョコ歩いている姿を見かけたことがきっとお有りだと思います。この二者、とてもよく似ていて区別は難しいのですが、名の通り全体に黒い部分が多く眼の下が黒いのがセグロセキレイ、名の通り全体に白っぽく特に眼の下が白いのがハクセキレイ。このよく似た両者、主な生息地は水辺。ハクセキレイは海岸から河口・下流域に比較的多く、セグロセキレイは河原のある中流域の河辺に多い。でどちらも夏場は水辺近くに暮らし、冬場になると住宅街に現れ、畑や公園或いは道路の上などを尾羽振り振り歩いている...と言うのが、少なくも我が家辺りでは、通常見られるパターンだったのですが、昨年辺りから、夏場も居るのですよ住宅街に。「あれぇ、まだ居るのかい。もう夏なのに」ってな感じ。
 こうした変化は、はじめての事ではなく、以前にも見られました。
 私が幼少の頃、そうですねぇ...「ミラーマン」が放映されていた頃ですか(ヤバッ、歳が...)、その頃は、ヒヨドリは冬場にしか見られず、あの「ピーヨ ピーヨ」の甲高く喧(やかま)しい(失礼)鳴き声は、冬の訪れを知らせるものでした。そう、彼ら彼女らは比較的寒冷な地域のものは、夏は山地冬は平地、と移動して暮らしていたのです(漂鳥(ひょうちょう))。ところが、何時の頃からか、ヒヨドリ達は市街地の環境に適応し、多摩地区ではすっかり一年中お馴染みの存在となってしまいました。
 セグロセキレイ・ハクセキレイの変化は、どうも一時的なものではなく、もうヒヨドリの様に定着した変化のように思いますが、メジロはどうでしょう。一時的なものか恒常的なものか、これから一寸注意して見て行きたいと思っています。
 野生動物(もっと広く「野生生物」でも同じですが)は、環境の変化には非常に敏感で、その種の消長は人間による環境の改変に大きく影響されます。上に、ヒヨドリが増えたと言いましたが、逆に時を同じくして、それまでこの辺りではさして珍しくはなかった鳥、ヤマガラとエナガと言う小鳥が殆ど見られなくなってしまいました(全くではないけれど)。恐らく、宅地化等により緑地それも比較的人工度の低い雑木林や常緑樹の木立などが減少したと言う変化に、ヤマガラやエナガは適応できず、逆にヒヨドリはそうした変化にうまく適応できた、と言うことなのでしょう。
 メジロやセキレイが一年中市街地にいようがいまいが関係ねぇ、と言わず、環境の問題と関係あるかも...と考えてみて下さい。一寸見え方が変わって来るかもよ。

 野生動物の異変と言えば、昨年のツキノワグマ大量出没・捕殺、記憶に新しいですが、その直接的或いは短期的原因としては、天候不良や隔年結果(木の実等が一年おきに豊作・不作を繰返す事)の為団栗等の食物が少なかった為、長期的原因としては天然林の減少・農山村の過疎化・里山の荒廃等々が考えられています。昨年はうちの近所でも団栗は殆ど落ちていなかった。でも今年は豊富に落ちており、我が家の猫たちもクヌギの団栗を転がして跳びまわっています。山の木の実は如何でしょう。今年はツキノワグマの里への出没による事故や捕殺が減るでしょうか。ここ数年のパターンだと本年は出没少の年なのですが、どうなるか注目しています(’04年多く、’05年少なく、’06年多かった(過去最多の事故(144件。死亡5名)・捕殺(4679頭。此れはツキノワグマの推定生息数の30〜50%にあたる))。
 ツキノワグマの問題は、大局的に見れば、人間による森林と言う環境の改変に大きな原因があると考えられます。森林の問題は環境問題である、と言う認識が今では一般と思いますが、その森林に棲む野生動物に関わる問題は、「動物愛護」の問題と混同されることが多い。
 森林はただ多くの樹木が生えていることによって成り立っている訳ではなく、多くの樹木や草本、多くの動物・鳥・昆虫・土壌生物、そして菌類・バクテリア等などが、花粉を運んだり運ばれたり、種子を運んだり運ばれたり、食べたり食べられたり、又分解したり分解されたり等と言う複雑な関係を持つ中で構築された一つのシステム、詰まり生態系として成り立っているものです。だから、樹木を伐採することだけが森林の破壊ではなく、其処に棲む野生動物が減少・絶滅することも森林の破壊へと繋がる。逆に言えば森林に棲む野生動物の保護(人間による生息環境破壊等の脅威から保護するの意)は、農林業其の他への害等解決しなければならない問題を含みながらも、大局的には森林生態系の保護へと基本的には直結する(農林業等への野生動物による害も生息地(天然林)の破壊・天敵の絶滅・温暖化・農山村の過疎化・里山の荒廃等などの複合的背景がある場合が多いと考えられる)。野生動物保護=自然保護=環境保護、と言っても決して過言ではないものであって、動物愛護とは異なるものです(動物愛護の精神を否定するものでは全く有りません)。
 環境問題は一人一人の生存に関わる問題である、と言うものが、多くの人の共有する認識だと思います。ツキノワグマやクジラ等の野生動物(生物)の問題を、環境問題の一つとして捉えれば、直接的利害関係の無い人間も、自分の問題として捉えられるようになるのではないでしょうか。

 一寸話し逸れたかな...。でも、野生生物の一見一寸した異変、カエルが減ったとか、イシガメが減ったとか、逆にシュロが増えたとか、クマゼミが増えたとか言う異変、もしかしたら、眼には見え難い大きな変化が、その向うこでゆっくり進行しているのかも、知れませんよ。

*ツキノワグマ:参考12
ツキノワグマの里への出没を防ぐ為に、様々考えられる方法の内の一つに生ごみ対策があります。ツキノワグマ保護とヒトへの被害対策両立の為、臭いがもれずクマが開けることもできない「野生動物対策ゴミ箱」設置の支援が行われています。関心のお有りの方は此方をご覧下さい→ http://www.wwf.or.jp/activity/wildlife/news/2007/20071011.htm
*メジロ:スズメ目メジロ科 Zosteropidae japonicus 亜細亜・阿弗利加・濠太剌利と広く分布。日本では全国。声・姿とも美しい為、密猟が絶えない
*セグロセキレイ:スズメ目セキレイ科 Motacilla grandis 日本固有種。最近ハクセキレイに押され気味で減少傾向にあるらしい
*ハクセキレイ:スズメ目セキレイ科 Motacilla alba ユーラシア大陸に広く分布。日本では全国に分布。’60年代以降北日本からから南西日本へと徐々に分布を広げている
*ヒヨドリ:スズメ目ヒヨドリ科 Pycnonotidae amaurotis 中国・台湾・日本に分布。樹木の多い所なら都市部でも見られる
*ヤマガラ:スズメ目シジュウカラ科 日本・朝鮮半島・台湾に分布。他のシジュウカラ科の鳥はモノトーンが多いが、背と腹が濃いオレンジ色で特徴的
*エナガ:スズメ目エナガ科 ユーラシア中緯度地帯に広く分布。モノトーンの丸っこい身体に細長い尾羽がキュート。冬場シジュウカラやヤマガラと混群をつくり行動することが多い
*漂鳥:季節ごとに、寒暑を避けるため、山地−平地・寒地−暖地等比較的短距離の移動をする鳥。此れに対し年間を通し同一地域に棲み季節ごとの移動をしないものは留鳥(りゅうちょう)と言う。一般にスズメ等は典型
*カエル:カエルツボカビによる感染症で世界の広い地域でカエルを含む両生類の減少や絶滅が引起されている。日本でも野生カエル(ウシガエル)で感染が確認されているが、現在のところ両生類の大量死等は報告されていない。しかし一旦野生個体群間に広がれば防ぐ手立てが無い為拡大による生態系への影響が懸念されている
*カエルツボカビ:両生類の皮膚に含まれるケラチン等を分解して繁殖し、カエルツボカビ症を引起す真菌(カビ)の一種。阿弗利加起源との説も有るが現在3種の遺伝子タイプが存在することが知られており、亜細亜起源のもの等存在する可能性も指摘されている。致死率は高い(90%とも)が早期に適切な治療が行われれば回復は可能とされている
*ニホンイシガメ:日本固有種。全国的に減少が報告されている。河川改修工事や野生化したミシシッピーアカミミガメ(所謂ミドリガメ)に生息地を奪われるなどしていることが原因ではないかと考えられている
*シュロ:ヤシ科の亜熱帯性常緑樹。九州南部に自生。広く庭園樹として植栽されるが、近年東京各所の樹林地に自生が増えている。都市化によるヒートアイランド現象で冬の高温化が進んだのが原因とされている
*クマゼミ:西日本に一般な大型のセミ。近年生息域の北上が報告され温暖化や都市化等が原因ではとの考えがある

'07 8/16 羽化
 陽も没し、漸(ようや)くアスファルトの熱も冷めて来る頃、ご近所を少し歩くのが日課です。日中は熱気篭(こも)る屋内でPCに向かう時間が長いので、薄暮の中外を歩くのは気持ち良い...。
 と言う或る日、例によりご近所をだらだら歩いていると、住宅街の道路の真ん中に何やら蠢(うごめ)く小さなものが。よく見るとツクツクボウシ(小振りなので瞬間的にそう思った)の幼虫。手に取るとまだ湿った土がついている。ご近所の庭の地中から御出まししたばかりのご様子。車に轢かれては気の毒(幅数mの生活道路も渡るのは小動物には命懸け)と、そのまま持ち帰り、庭の木の幹にとまらせると、何処にも怪我は無いようで、ゆっくりながら確(しっか)りとした足取りで上って行きました。18:20頃のことです。
 土中から御出まししたばかりと言う事は...これから羽化するのか...。私、結構長く生きていますが、セミの羽化はまだその瞬間に立ち会ったことが無い。此れは千載一遇のチャンス。是非羽化を見届けたい...と、食事の支度をしながら待つことに。
 見ればやや高く上ったセミさん。細い枯れ枝(写真)の先端付近に停止し、どうやらそこで羽化と決めたらしい。何とはなしに、セミの羽化には時間が掛かりそうなイメージがあった為、そのまま食事の支度も食事も終え、TVを見ておりました。
 食事前に確認した時は、全然動く様子も見受けられなかったので、扇風機の風を受けつつ、ソファーにだらしなく腰掛けていたのですが、何やら勘らしきものが働くので、徐(おもむろ)に身を起こし、懐中電灯の光を当てて見れば...下左の写真。19:30頃です。そして下中が19:40頃、下右が19:50頃のもの。早いですね。ツクツクボウシ(合ってた)のような比較的小型の蝉は、アブラゼミなどやや大型のものに比べ、羽化には余り時間が掛からないようです。羽化が始まるまでは、上記のように、食事の用意をしながら、或いは食事をしながら、のんびりチェックしていたのですが、一旦羽化が始まってからは、テレビを見ながら又のんびりチェック...しようとの考えは断念せざるを得ませんでした。殆ど脚立に乗ってカメラを構えっぱなしでした(結構好きな番組(クイズ系バラエティ)だったんだけどな)。
ツクツクボウシの羽化ツクツクボウシの羽化ツクツクボウシの羽化 綺麗ですね。淡いコバルト・ブルーやコバルト・グリーンに半ば透通る翅や体は、確かに美しい。でも、羽化中は全くの無防備。螳螂(かまきり)や蟻、鳥等など敵がいっぱい危険がいっぱい。この時そばに居たのは私だけなので、大丈夫でしたけど。でもフラッシュが鬱陶(うっとう)しかったろうね。
 翌朝、もう姿はなく、小さな殻が、木の下に転がってるのを、家族が見付けました。性的に成熟するには数日掛かるようです。どうやら彼女(腹部末端の形から推測)のようですが、幸運を祈ってしまいますね。

*ツクツクボウシ:Meimuna opalifera 半翅目(カメムシ目)同翅亜目(ヨコバイ亜目)セミ科ツクツクボウシ属。北海道からトカラ列島及び朝鮮半島・中国・台湾等東亜細亜に分布する比較的小型のセミ(体長≒30mm。アブラゼミは≒60mm)。発生はセミの中では遅く8月下旬から9月上旬くらいが盛期。複雑な鳴き声が特徴。和名はこの声に由来する。
声と言えば、「妨害音」と呼ばれるものがあります。ツクツクボウシが「オーシツクツク オーシツクツク」と元気よく鳴いている時近くに居る他のオスが「ジー」と声を出しているのが観察されます。此れは他のオスを妨害しているのだ、と言う説があります。ツクツクボウシが固まって複数鳴いているときに聴く事が出来るので観察してみてください
*羽化:昆虫が成虫になるときの脱皮を「羽化」と言う。成虫になって翅(羽)が完成する為。羽化時は無防備で危険なだけでなく、事故も多い

'07 7/30 図書館でCD
 元来、CDはまずおニューを購入することは無く、殆どUSEDで賄(まかな)ってきたのですが、ここ数ヶ月は、在住の市の図書館で借りるのが専(もっぱ)ら。おニューを買わない、USEDかレンタルのみという私(わたくし)は、音楽著作権者の方々にとってみれば、全くもって不届き千万な輩(やから)、と言うことになりましょうか。申し訳御座いません...。でも、予算・スペース(置き場所ね)・環境(レンタルは環境への負荷が少ない)と、彼是考慮すると、こうした音楽利用の形態となってしまいます。何卒、ご容赦下さい。私とて、音楽を愛する者の端くれ。ミュージシャン・アーティストの方々を応援する気持ちは人一倍、と自負しております。状況好転の暁には、いっぱいCD買うからね。音楽CD
 ...そんな、音楽著作権者の方々から見れば、とんだ罰当たりな私ですが、「図書館で借りるのが専ら...」となったのは、上にある通り結構最近。図書館自体は、ずっと以前から本を借りる為に利用はしていたのですが、CDを借りる等と言うことは、実は思いもよらなかったのです。何故なれば、私、音楽の嗜好(しこう)が甚だしく偏り、且つ其の偏った先が、へヴィ・メタル、ハード・ロック、プログレッシブ・ロックと言う、著(いちじる)しくマイナーなジャンルである為、「メタルやプログレのCDなんて図書館にある訳ないよなぁ」と、決め付けておったからなのです。ところが、数ヶ月前、唐突に且つ猛烈に、モーツァルトの交響曲を聴きたくなった私。クラシックのCDならばきっと豊富であるに違いない(公共の図書館=堅い。堅い=クラシック。と言うアホちゃんな連想)、と早速図書館HPで資料検索してみれば、有るは有るは...。で、自転車に乗り自宅からは結構離れた(片道≒20分)市の中央図書館へ...。
 それから、すっかり味を占め、パガニーニやベートーヴェン等数枚のクラシック作品を借りる為、何度か中央図書館(CDはここにしかない)へ足を運ぶうち、ROCKのCDも、結構なスペースを占めていることに気付く。図書館のROCK作品のコレクションは、如何なるものかと興味を抱きつつも、失礼ながら、左程の期待も無くチェックすれば...、あら。メタルの元祖ブラック・サバス大権現の作品が殆ど揃っている...メタル中興の祖ジューダス・プリースト大明神の作品も大半が...あらあら有名所とはいえプログレッシブ・ロックも結構揃っているでないの...。御見逸(おみそ)れ致しました...。気付けば75枚も借りている(7月30日現在)。内訳は下記の通り。
 
 へヴィ・メタル:27枚
 ハード・ロック:9枚
 プログレッシブ・ロック:14枚
 その他ロック:11枚
 クラシック/バロック:12枚(23作品)
 その他:2枚
 
この中で一番驚いたのは、デス・メタル(超絶技巧で知られるCRYPTOPSY(クリプトプシィ)と言うバンドの新作。当然借りました)の作品が一枚のみですが、存在していたこと。図書館にデス・メタル...。個人的にはナイス。でも、メタルとハード・ロックとプログレで50枚。偏ってるなぁ...。
 図書館と言えば、最近特にここ数年、利用者のマナー低下の問題を言われることが多い。確かに、十数年ぶりに本を借りて読むようになり驚きました。傍線・書込みまたドッグ・イヤー(イヌの耳(垂れ耳)のようにページの端を栞代わりに折ること)の多さに。以前はこんなには多くなかったぞ。確かに私が借りる本は自然科学や歴史関連の本と言う、比較的傍線・書込みをしたくなるようなタイプの本ではあるのですが(自分も読んでてしたくなるけど)...でもびっくり。最近はまっている恐竜関連書で先日借りたものでは、カラー・イラスト・ページに絵の具が大量に付着していました。恐らく子供がイラストを見ながらお絵描きしたのでしょうね。東京文京区内の図書館では、傍線、書込み、切抜き、盗難などの蔵書への被害が、’06年6月までの一年間に≒3700冊にも及んだとか。また横浜市内の図書館では’06年6〜9月の間、書込み、切抜き等の被害で処分せざるを得なくなった蔵書は921冊だとか。前者は一日あたりで言えば≒10冊、後者も同じく7〜8冊ですぜ。どこも、被害は、ここ数年顕著になったのだそうな。
 本も気の毒なことになっていますが、CDも負けてませんぜ。ジャケット、解説書が失われているのは珍しくはなく、あってもぼろぼろ。辛うじて補修テープで形を保っているようなものが多い。ケースも同様で、ひびが入っている、ジャケットを挟む爪が折れている、等は普通で、中にはバンドに対する熱い思いが昂じたのでしょう、ケースにバンド名が彫り込まれているものもありました。ジャケット・解説書同様、ケースもビニール・テープで何箇所も補修され満身創痍状態。CD盤自体のキズは勿論のことです。
 マナーを守ると言うことは、大まかに言って、相手や周囲を気遣い自身を或る程度制すること、と言えるかと思いますが、それは矢張りエナジーの要ること。マナーを無視すれば楽。楽を求めるは人情、或いは限られたエナジーをセーブして生きることを強いられてきた生物としての基本的スタンス。故に、マナーを守ってもらう為には、街角や公園或いは行楽地、またCMでの、しつこいほどのアピールが必要となるほど、並大抵のことではなく難しい、と言うことなのでしょうか。空き缶・吸殻のポイ捨て、又ワンコの落し物等は、ひと昔前に比べたら随分と良くなったように感じますけれど(少なくも私の周囲では)。
 今まで、聴いてはみたいけれど、買う程ではない(或いは買えない)為、出会えずにいた作品達、私の場合で言えば、多くはクラシック作品、ザ・ビートルズ、ザ・ローリング・ストーンズ、クリーム、ジェスロ・タル等々の’60年代・’70年代の古典的ロック作品、或いはマリリン・マンソンなどの比較的最近(でもないか)のアーティストの作品ですが、図書館の御蔭でそれら未聴作品の数々を愛(め)でる事が出来る。有難い...。大事にしないと罰(ばち)当たるな...。

*権現・明神:権現は本地垂迹説(神道の神は仏教の仏・菩薩(本地(ほんじ))が神に姿を変えて現れた(垂迹(すいじゃく))ものと言う古来日本の考え)で仏が日本の神の姿を借りて現れたとされる神。明神は神そのもの
*BLACK SABBATHJUDAS PRIEST:どちらもメタラー(メタル・ファン)にとっては神様的存在
*プログレッシブ・ロック:’60年代後半から’70年代にかけ全盛を極めたロック音楽の一スタイル。クラシック・ジャズ等他ジャンルの音楽性や、文学等他ジャンルの藝術性も取り込んだ、少なくも初期はロックを超えてやる、と言う気概にあふれた、正に「進歩的(プログレッシブ)」なロック。複雑な曲構成・曲展開、大作主義的傾向(一曲20分前後は珍しくない)、高度な演奏技術、文学的・哲学的歌詞等が多く共通する特徴。’70年代後半以降、進歩的・革新的部分が様式化しスタイルとして固定化されてしまい、全体としては本質を失い衰退し今日に至る。英国を中心に欧羅巴が本場。通称”プログレ”。キング・クリムゾンイエスピンク・フロイドEL&P、ジェネシス、ルネッサンス、U.K.等が代表的
*クリーム:’60年代後半僅か二年ちょいの活動ながら、今もスリー・ピース・バンドの最高峰と尊崇を受けるブルース・ベースのロック・バンド。英国産。若きエリック・クラプトンがギター弾き捲くり
*ジェスロ・タル:’70年代には全米No.1ヒットもかっ飛ばした英国老舗バンド。一寸ひねたスタンスが魅力。フルートが主役
*補修:本やCD解説書などの補修に通常のセロファン・テープを使うと、経年劣化により粘着材が紙変色の原因となる。図書館では専用の接着剤やテープを使用して補修するので、自分で補修するのは御止め下さいとのことです
*本の寿命:図書館蔵書の寿命は、資料の種類により異なりますが、宮城県東松山図書館の場合、一般書(小説、実用書等)は利用回数80〜130回。多くの場合購入後5年経過で殆ど利用が無くなるそうです。全体的には7〜10年で廃棄対象となるそうです。児童書は大分ハードな扱いを受けるので一般に絵本は50〜80回の利用で廃棄対象となるそうです
参考:YOMIURI ONLINE「出版トピックス」 東松山図書館HP

(画像は、無料イラスト・サイト「イラストAC」よりお借りしました)

'07 6/29 寸断紙
 私などは、仕事柄(古本通販業)お客さんの個人情報を取扱うので、住所・氏名・電話番号その他が記載された紙の処分と言うものには、気を使います。細かく寸断して処分していますが、’05年の個人情報保護法(正式には、個人情報の保護に関する法律)施行以降、個人情報を如何に護るかということに関心を寄せ、個人或いは企業でシュレッダーを導入し、紙を寸断して処分するようになった、と言う方は多いでしょう。実際、個人情報保護法施行後、それまで10〜20%程度だったシュレッダー処理された寸断紙は、古紙全体の90%ほどを占めるようになったのだそうです。法施行の影響が、此れほど顕著に出るのも珍しいのでは? もともと、個人情報の悪用多発や、妙に此方について詳しいセールス・勧誘電話の多さ等で、市民・企業の個人情報の扱いに対する関心が高まっていたと、言うことなのでしょうね。
 ところが、この法施行による影響が、思わぬところに異なる影響を及ぼしているのだそうです。
 それは、紙のリサイクル。シュレッダー処理された紙は、繊維が短く寸断される為、コピー用紙などには再生できなくなる。またトイレット・ペーパーへの再生も、繊維が1mm以下の長さになってしまうと短すぎて難しいのだとか。一般的に、裁断幅が1〜2mmというのが再製紙原料としの下限で、それ以下の幅は再製紙原料としては対象外(緩衝材に利用、焼却・埋立て等)...とならざるを得ないそうです。又この事以上に、リサイクル業者さんを悩ませるのが、シュレッダー処理紙の扱いにくさ。シュレッダー処理された紙は、無処理の紙に比しなんと体積10倍以上になってしまい、4tトラックに1tしか積めない。しかも、散らばる、(小さいので)パルパー(紙を溶解する機械)の中で浮いてしまって沈まない・水と一緒に流れ出てしまう、異物が混入していても排除しにくい...等の問題も発生。手間もコストも余分にかかる。為に引取り価格を下げなければならない場合もあるとか。某再生紙企業では、同質の紙なら、シュレッダー処理されていないものは¥15〜16/kgだが、シュレッダー処理されているものは¥4〜10/kgにしているそうです。困るわなぁ...。よって、業者さんや自治体によってはシュレッダー処理紙の回収は行わない、と言う場合もあるようです。
 重要な機密や、住所他の、知られて困る、流出しては困るような情報が記載されているものを寸断するのはま良いとして、回収古紙の中には、何故これをシュレッダーに...?と言うような紙、ポスターやチラシ、カレンダー等などの寸断紙も結構あるのだとか。
 ごみ減量・省資源と言う流れには、逆行。環境負荷を軽減するには、まず、紙の使用そのものを出来るだけ減らす(リデュース)と言うのは基本ですが、シュレッダーで寸断する場合も、重要な個人情報が記載・印刷されているのは、例えばクレジット・カードの利用明細等でも、全面ではないのですから、名前や住所、利用商品・金額など重要な情報が記載されている部分のみ寸断すれば良い訳です。空白の部分は当然として、「キャンペーンのお知らせ」等と言う部分は何も寸断する必要は無いですものね。其の部分は寸断せずにそのまま切り外して古紙回収に出せば良い。分別する手間は、掛かりますけれど...ね。
 最近では、処理紙の再生紙へのリサイクルを可能にするようなタイプ、紙を切断せずに細かく「引きちぎる」ことにより紙の繊維を細断せず、さらに攪拌し復元・判読を防ぎ、さらに圧縮して散乱を防止し搬送を容易にすると言う、優れ者のシュレッダーもあるようです。企業や行政機関などではこうした機器の導入も良いのでは。個人では、電動やハンドル式のBOX型シュレッダーを使うより、鋏型のシュレッダーを使う方が、分別もし易いし、電力も使わず良いかもしれませんね。此れだと、分別しないで全部裁断する方が大変ですものね。手で千切ったり、鋏で細かく切るのは、シュレッダーを使うより不便ですが、不便なものは、彼是工夫して何とか手間を省こうとするのが人間。でも、便利なものは、何も考えずに(と言っては言い過ぎですが)頼って甘えてしまい勝ちなのが、人情。生物は限られたエナジーを如何に無駄なく効率よく使って生きるかを常に求める存在(食べ物が豊富とは言えない中で進化して来たのだもの)。便利さ(或いは「楽(らく)」)を求めること自体は、責められるものでは無いと思いますが、無批判に其の便利さに浸ってしまうのは、いかんな。特に、近代以降のヒトの作り出す「便利」は、普通、環境への負荷(大気・水・土壌汚染、森林・オゾン層破壊、温室効果ガス・放射性廃棄物排出 etc.)と言う副作用を齎す場合が多いし。反省...。
 最近種々の利用明細が送られてこない場合、或いは明細を送らないように出来る場合も増えましたよね。二箇月分一緒に送付されるとか、月一回の送付が年一回になったりとか、webのみで明細確認するとか。経費削減の意味合いも大きいのでしょうが、環境面(省資源・ごみ減量等)から見れば結構なこと。寸断処理の手間も省けるし。こうした「する」サーヴィスではない、「しない」サーヴィスと言うのも、これからは必要になるでしょうね。包装「しない」とか、二十四時間営業「しない」とか、思い切って(店舗・施設に)駐車場を用意「しない」とか。暴言...?

*シュレッダー(shredder):寸断機・切断機・おろし金・スノーボーダー。通常は紙を寸断する「ペーパー・シュレッダー」を指す。’60年に製麺機をヒントに明光商会で作られたのが最初。’05年の個人情報保護法施行以降一般家庭等にも急速に普及
*シュレッダーによるカット:次の二つに大別される
ストレート・カット−一般的。機密保持性は低い。縦に切るのみで嵩張る
クロス・カット−縦横に切るので機密保持性はやや高いが、繊維が細断されるのでリサイクルには不向き
参考:読売新聞記事(6/9)、エコロジー・シンフォニー他

'07 5/6 剪定枝
 今の時期、庭の木々は枝を伸ばし葉を繁らせる。見ていて気持ちが良いくらい元気。明るい緑の若葉は常緑樹の濃い緑の葉とのコントラストも美しい...のは良いのですが、何せ大して広くは無い庭。繁る木々に陽射しを奪われすぐに真っ暗になってしまう。しかも、枝々はお隣の庭にまで空中より侵入してしまう。為にスギ花粉症も収まる毎年この連休時期は、毎日木々の剪定作業に追われる。まぁ基本的に庭弄(いじ)りは好きですので、左程苦にはならないのですが(腰は痛いですが...)、気になるのは大量に発生する剪定枝(せんていし。枝の切りくず)。当方の自治体では、可燃ごみは所定の場所に設置されたスチールBOXに集めるのですが、自転車に大量の枝葉を積み運んで行けば、BOX内には同様の枝葉の山。「何処のお宅も同じなのね」と、見知らぬご近所さんに親近感を抱いたりする...のは措いといて、この剪定枝、大して広くも無い我が庭ですら結構な量になるのに、お宅によっては相当な量になるでしょう。現在うちの自治体は、一般家庭の場合ごみ処理は無料(粗大ごみ等は有料)ですが、ごみ処理有料化の地域にお住まいの方は、剪定枝(或いは落ち葉)の処分費用は、お宅によっては結構な負担になるでしょう。昔は、我が家もそうでしたが、剪定した枝や落ち葉は各自庭で焚き火なぞして処分していました。でも、現在の住宅街では、それもならず、困るでしょうね。
 唯でさえ、一寸大袈裟に言えば、日々消えゆく住宅街の緑。「処分費用が大変だから木を切ってしまおうか...」等ということになっては、ますます緑は減る一方。また、落ち葉は庭の外まで飛んで行きますから、「なんで他所のお宅の落ち葉をお金払って処分しなけりゃならないの?」等という意見も出るでしょう。昔は大抵どの家にもそこそこ木が植わり、落ち葉は「お互い様」で済む様なところがありましたが(他所に迷惑かけちゃイカンのは当然ですけれど)、現在は、木々の多い古い住宅と木々の少ない新しい住宅とが混在する所が多いので、難しいでしょう。「他所に迷惑だから木を切っちゃおうか...」となる場合もあるやも。ますます緑が減る...と言うことになりはしませんかね。ごみの減量促進と言う、環境を考慮したごみ有料化によって、逆に生活環境が悪化してたら、シャレにならん。
 ひとつ考えられるのは、一般家庭の場合、剪定枝や落ち葉は、有料化の対象から除外すると言う手ですよね。例えば、各世帯に剪定枝・落ち葉用の収集袋を適宜配布し、其の分に関しては無料で収集・処分できるようにするパターンや、剪定枝・落ち葉は土に還す、詰まり堆肥化等を促進する等、一般ごみとしてではなくリサイクル対象とする、と言うパターン。本当は、各自庭で堆肥化するのが良いのですが、流石にそこまでのスペースは無い場合が多いですし、庭木の多いお宅は高齢者世帯が多いですから、体力的にも難しいでしょう(堆肥化するには細かくして積み、水をかけて定期的に切り返す(掘り返し混ぜる))。剪定枝や落ち葉などの「ごみ」を減らそうと思ったら、一般家庭の場合、実質、木を減らすしか方法はない、と言うことになってしまう。剪定枝や落ち葉などを「ごみ」ではない、とする視点・システムが必要になるのではないでしょうか(バイオ燃料に使えないかな?...)。実際、上記の方法は、結構多くの自治体で実施・検討されています。すでに、実施されている地域の方々にしてみれば、何をいまさら...でしたね...。
 因みに、現在東京でごみ有料化を実施している自治体は以下の通りです(括弧内は実施年度)。
奥多摩町(S.30年) 青梅市(H.10年) 日野市(H.12年) 清瀬市(H.13年) 昭島市(H.14年) 福生市(H.14年)
東村山市(H.14年) 羽村市(H.14年) 調布市(H.16年) あきる野市(H.16年) 八王子市(H.16年) 稲城市(H.16年)
武蔵野市(H.16年) 瑞穂市(H.16年) 小金井市(H.17年) 町田市(H.17年) 狛江市(H.17年)
この内、緑化等の観点から、剪定枝や落ち葉の無料化を実施している自治体は、以下の12自治体です。
日野市(戸別収集は大きさ・量に条件あり。指定収集拠点の場合量制限なし)
清瀬市(落ち葉のみ。ボランティア袋使用)
昭島市(大きさ・量に条件あり)
福生市(大きさ・量に条件あり)
町田市(量に条件あり)
大和市(大きさ・量に条件あり)
東村山市(大きさ・量に条件あり)
羽村市(大きさ・量に条件あり)
八王子市(大きさ・量に条件あり)
あきる野市(枝のみ。大きさ・量に条件あり。公共用地落ち葉はボランティア袋使用で無料)
武蔵野市(大きさ・量に条件あり)
狛江市(大きさ・量に条件あり。剪定枝は予約制)
また、ごみ有料化を検討・予定している自治体の内、剪定枝・落ち葉無料収集を検討中の自治体は、
三鷹市 多摩市
となっています。
(現在調べられる範囲で調べてみました。条件他内容に間違えがあったらご容赦を。体力・気力が持たず、東京以外の自治体に関しては、調べられませんでした。御免なさい...)

 剪定枝や落ち葉を焼却することにより、それら自体から排出されるCO2は、木が翌年、同量の枝を伸ばし、同量の葉をつけると仮定すれば、同量のCO2を大気中から吸収・固定することになるので、大気中のCO2を増加させることにはならない(ごみ運搬に伴って排出されるCO2や焼却時に使用する燃料からのCO2排出は別ですが)。住宅地の樹々は、個々の場合は、日照が遮られたり、大量の落ち葉で屋根が傷む等など、問題(此れは此れで考えなければならない)も起こるでしょうが、総体的にみれば、気象を緩和し、大気を浄化し、CO2を固定しO2を生産し、多くの小動物達に生活の場を与え、景観を豊かにし、又我々に季節を教えてくれる等々、物理的或いは精神的環境にとってプラスを多く齎してくれるのですから、別個に捉えられて良いのではないでしょうか。剪定枝・落ち葉も有料という自治体、或いはこれからごみ有料化導入を検討されている自治体の方々には、是非その辺(あたり)、ご検討頂きたい。
 ...地面に落ちた、剪定枝を片付けていると、「お、こんな所に知らない花が何時の間に...」とか、「お、葉っぱの裏にカタツムリの赤ちゃんが...」などなど、いろいろ発見があって結構楽しかったりするのですが、如何せん、首と腰に来る...。

*剪定枝:焼却されるだけでなく、チッパー(破砕機)で細かく粉砕し醗酵させ堆肥にしたり、雑草抑制材(地面に撒き覆う)、舗装材、飼育動物の敷材、或いは油吸着剤等に利用もされている
*樹木による気象緩和:樹木は日射を遮り葉からの蒸散作用で気温上昇を抑制する機能を持つ。また風を遮る機能も持つ
*樹木による大気浄化:樹木は大気汚染物質(窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx))を吸収する機能を持つ。特に落葉広葉樹(サクラ・ケヤキ・カエデ・イチョウ・ポプラ等)は其の機能が高いといわれている。光化学スモッグなどの原因物質(多くはオゾン(O3))などは葉の表面で分解される。また埃やスギ花粉なども葉の表面に付着し大気中から除去される

'07 4/1 Prunus-桜
 都心部に遅れること2〜3日、ここ東京郊外でも、桜(主に染井吉野)が満開となりました。
 我が家の近所、毎日通うスーパー・マーケットさんの並ぶ道路沿いの桜並木も、見事に桜花、咲き誇っています。南北に直線で≒1.2kmの四車線道路、其の東西両側に立ち並んでいるので、数で言えばどれ程でしょう...、Google Earth画像でざっと数えたところ、東西其々100数本づつ、計200本以上は確実ですね(買出しがてら自転車で走りながら数えたら西側は109本でした)。有名な、これまた近所の国立(くにたち)大学通りの桜並木。ここは、新東京百景や新・日本街路樹百景等にも選出されているので、おそらく全国的にもそこそこ有名。ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか(国立駅舎が消えてしまったのはとても残念)。ここの桜が≒200本、長さが≒1.3km(道路総長は≒1.8km)ですので、規模で言えば同等。なのですが、このお馴染スーパー・マーケット前の桜並木、何故か印象が薄い。それは見事ですよ、今の時期。スーパーの前に立ち、左右を見晴るかせば、淡い薄桃の柔らかなトンネルが端が霞む程に長く続き、一寸世界が違うように感じるほどなのですが、何故か印象に残らない。
 此れだけ沢山の桜が咲いているのに、何故印象に残らんのだろう...と、インパクト大で印象に強く残る国立大学通りの桜並木を思い浮かべつつ考えてみたのですが、どうも、桜並木そのものの違いというよりは、其の周辺環境、と言うか並木も含む全体的な町並み・景観の違いが、印象の違いに影響しているのかな...という気がするです。
 国立大学通りは、生まれてから80数年を経、新興のビル立ち並ぶ国立駅直前の付近を除けば、一橋大学や古くからの住宅を左右に持ち(最近は大型マンション建設に伴う景観問題もありますが)、店舗もデザインはバランスを考慮してか、落ち着いた雰囲気のものが多い。並木は桜以外にも銀杏の大木や枝垂れ柳なども立ち混じり、緑地帯も広く低木・草本類も豊かで、又桜自体も齢を重ね貫禄が有る。要するに町並み全体に味わいと言うか存在感と言うか...まあそうしたものが感じられるのです。方や、ご近所の四車線道路の並木。道路自体がまだ開通して10年過ぎるか過ぎないか。一部残る畑地を除き、沿道には、民家、アパート・マンション、小工場、倉庫、パチンコ店、新興のショッピング・センターや商店、某大型紳士服店、コンビニ・スーパー、そして高圧送電線鉄塔等が無秩序に並び、チェーン系店舗・パチンコ店等は全体に賑やかなデザインが目立つ。住宅も新しいものが殆どで、木々もやや若く且つ、緑地帯が狭く構成も桜のみの並木。桜の根元に植えられる低木もオオムラサキ(ツツジ)のみ。町並み全体に、どこか乾いた落ち着きの無さがある。確かに、桜の木々が大学通りに比しまだ小振りと言うのも、影響多きそうではあるけれど、其の辺りを考慮しても、町並み・景観の違いが、規模的には変わらない桜並木の印象が大きく異なることに関連しているのかな...等と考えるのです。
 桜を包む町並み・景観(桜自体も町並み・景観の一要素ではあるけれど)の違いで、規模に関係なく桜そのものの印象が大きく違うことになるのだな...と思った切っ掛けは、この四車線道路沿いの上記倉庫や小工場を挟んだ東側の、電器関連の某大工場の広大な敷地の片隅にある、一寸した桜並木、ほんとに規模は西側の四車線道路の並木とは比較にならないほど小さなものなのですが、この桜に強い印象を受けた為なのです。倉庫や小工場と大工場の狭間(はざま)の細い道路から眺めると、手前に刈り込まれた金木犀の垣を配し、その濃い緑の行列越しの薄桃の桜花が非常に印象に残る。色のコントラストの妙、道路からは少し離れたその微妙な距離感・スペース感なのでしょうか、こんなに少ない桜なのにやたら向こうの並木より印象に残るな...と言うことがあったからなのです。
 やっぱり、町並み・景観て大事だよなぁ...と思う次第です。桜は美しい。でも、その桜を包含する景観次第で、印象は大きく変わってしまう。例え桜樹が何百と花をつけようと、周囲の町並み次第で、「ああ沢山咲いてるなぁ」だけで終わってしまうし、たとえたった一本の桜樹でも、周囲の景観次第では、強い印象を残す場合もあるし...。「良い景観」なるものは、多分に主観が関わり、個々人で大分異なる場合もあり、一概に規定出るものではないでしょうけれど、でも、何か万人(ばんにん)がある程度納得できるような、普遍的なものがあるのじゃないかなぁ。それが若しあって、且つ見つけ出すことが出来たらば、景観に関わる問題・紛争も、起こらずに済むのだろうけれど...。
 たった一本佇(たたず)む桜でも、味わい深く印象に残るような町並みが、良いですね。どんな町並み?と聞かれても、具体的には回答不能ですが...。

*桜:一般にバラ科サクラ(Prunus)属サクラ亜属に属するものを指す。日本に350〜400種あると言われ、内野生のサクラは8〜9種とされている
*染井吉野:Prunus×yedoensis エドヒガンとオオシマザクラの雑種。江戸末から明治初期にかけ江戸染井村(現豊島区駒込)の植木屋さんが育成し売り出したのが起源であると一般にはされている。自然交雑説、伊豆半島発生説、韓国済州島起源説等ある
*オオムラサキ(ツツジ):Rhododendron pulchrum ケラマツツジとリュウキュウツツジの交配種と言われる原産地不明の園芸種。大気浄化能力が高いとされ公園・街路によく植栽されている

'07 3/3 コウノトリの死
 さる2月12日、兵庫県豊岡市で、野生復帰(再導入)中のコウノトリ一羽の死亡が確認されました。事故死と見られています。
 この個体は、J0232(血統登録番号)と呼ばれる’98年コウノトリ保護増殖センター生まれの8歳のオスで、’05年9月、放鳥第一号となった個体、また昨年4月、野生状態では38年ぶりとなる自然産卵(孵化には至らず)を行ったペアの内の一羽でした。
 兵庫県立コウノトリの郷公園オフィシャルHPによりますと、死体発見の前日、豊岡市内の高圧鉄塔上に、ペアで留まっているのを、モニタリング職員の方が観察中、落雷があり、その後一羽が行方不明。翌12日、職員の方が、鉄塔下斜面で死体発見。獣医さんの検死結果は、鳥インフルエンザ陰性。
 公園搬入後の詳細検査での所見では、右脚付け根付近の羽毛に茶色の変色と焦げた匂いがあり、当該部位の皮膚に数箇所の穴があり、他に頸部や臀部に皮下出血が見られる等したとの事。栄養状態は良好、食道や胃からは、半消化の魚・カエル・昆虫が認められる...と...。
 半消化の胃内容物があるということは、一寸前までは、元気に活動し食事を採っていたという事ですし、致命的な外傷も無いと言うことですので、前後の状況から考えて、どうも、落雷によるショックで鉄塔から転落する途中、高圧線の、アーキング・ホーンに接触し感電死した可能性が高いと、推定されているようです。
 こうした事故は、想定されていた事とはいえ、昨年産卵に成功し、今年も産卵の可能性の高いと考えられていたペアの一羽がこうした形になったのは、正直残念です。でも、こうしたことを繰り返し、少しずつ、野生に根ざしてゆくのですね。
 コウノトリは、同様に将来野生復帰が計画されているトキ、そして現在北海道に生息するタンチョウとともに、嘗ては全国に分布し、さして珍しい存在ではありませんでしたが、明治以降、狩猟、農薬汚染、生息環境の破壊等により激減。コウノトリとトキは、日本産野生個体群は絶滅してしまいました。現在日本にいるコウノトリはロシアの個体群由来、トキは中国の個体群由来のもの達です(コウノトリ、トキともに日本産と同一種と考えられている)。
 豊岡市周辺では、コウノトリの野生復帰に合わせ、カエル・ドジョウなどとの共生を目指す、無・減農薬栽培、水田の冬季湛水(たんすい)等、環境配慮の農法が少しずつ広がっています。が、大型の野生動物が増えることにより、「田や畠を荒らされるのでは...」と言う、不安・懸念も当然存在します。河川環境なども、自然に近い状態が理想ですが、防災面を懸念する方々も、当然多くいらっしゃるでしょう。時間のかかる一番難しい問題かもしれません。また、環境配慮型農法も、手間も時間も懸かる為、高齢化の進む中では、対応・転換は難しいことと思います。野生状態で絶滅或いは絶滅に瀕した生物を野生復帰させる試みは、他にも存在しますが、人間の生活圏の中での復帰プロジェクトは、他に例を見ないとの事。コウノトリの野生復帰は、ヒトもその一部を構成する生態系の回復・復元プロジェクトでもあります。色々と問題は存在するでしょうが、是非順調に行ってほしいなと、個人的には願い、注目している次第です。
 一方で、このようにコウノトリやトキ等絶滅種の復活プロジェクトが行われている(税金使ってね)のに、又一方では、ブラックバス・アライグマ・マングース等が駆除され、意図的に「絶滅」させられようとしているのは何故...?とお思いの方もいらっしゃると思います。一見相矛盾するような両者、でもどちらも根は同じなのです。前者は、絶滅によって損なわれた生態系の回復・復元。後者は、外来種の侵入によって損なわれた生態系の回復・復元。この「生態系の回復・復元」が共に核にあるのです。そしてどちらも、大本の原因は、我々人間の行為にあるのですよね...。
 その地域の生態系に何十年も存在しなかった絶滅種の野生復帰(再導入)は、外来種の侵入と同様の負の影響を生態系に与える可能性もあるし、生息環境が整っていなければ定着は叶わないし、今回のような人里でのプロジェクトの場合は、何より地域住民の方々の理解が絶対的に必要となりますし、本当に難しいでしょうね...。世界的にも様々な地域で再導入は行われているようですが、成果を挙げている例は少ないようです。50年或いは100年構想のプロジェクトですね。でも、その50年後或いは100年後の日本の田園や川に、コウノトリやトキが、普通に舞い或いは餌を啄ばみ等している光景をイメージすると、わくわくしますな。俺はもう生きていないだろうけれど...ね。

追記:ハチゴロウの死
2月27日、同月5日から行方不明となっていた野生個体1(♂通称ハチゴロウ(八五郎))の死亡が確認されました。発見場所は豊岡市内の山林。鳥インフルエンザは陰性。内臓の状態等から病死は考えにくいとの事。死因は現在不明。’02年8月5日に豊岡に飛来。ロシア或いは中国生まれの野生個体と考えられている。多くの市民に親しまれ、また再導入へのモデルとして多くのデータを提供。享年7(推定)

5/17追記:続けて不明
・4月16日以来、2月に死亡が確認されたオスのJ0232とペアであったメスのJ0296(6歳)が行方不明となっています。背中の電波発信機は既にバッテリー切れの為目視による探索しか方法はないとのこと。
・現在百合地・赤石の二組のペアが抱卵中ですが、孵化は確認されていません。

5/23追記:残念ながら
赤石地区ペアの産卵した3個の卵は無精卵でした。百合地地区ペアの産卵した3個の卵の内一個は孵化直前の状態で発育の止まった中止卵で、巣外に放棄され、22日に孵化した雛は死亡した為これも巣外に放棄されました。20日に孵化した雛は現在生存が確認されています。

7/1追記:順調
6/29現在ボランティアの方の観察によりますと、百合地(ゆるじ)の雛は元気で体も親鳥の半分ほどの大きさになっているようです

8/2追記:巣立ち
7月31日14時16分百合地(ゆるじ)の雛は無事人工巣塔から巣立ち、親と共に採餌(さいじ)しているそうです。野生コウノトリの自然状態での巣立ちは、1961年福井県小浜市で確認されて以来46年振り

*再導入・野生復帰:本来生息していた地域に、絶滅した生物種或いは絶滅の可能性が高い生物種の個体群(集団)を定着させる試み。生態系の再生を図るものと言える。日本ではコウノトリの他にトキ(’08年度試験放鳥予定)、ツシマヤマネコ(’11年開始予定)でも計画がある。今回の再導入は、IUCN(国際自然保護連合)の専門家委員会が、’95年に策定した、再導入の為のガイドライン(IUCN/SSC Guidelines For Re-Introductions)に沿って行われた。(韓国でもコウノトリの野生復帰が検討されている(’94年に野生コウノトリは絶滅している))
*トキ(Nipponia nippon):コウノトリ目トキ科 ’81年全ての野生個体を捕獲し飼育下に置く。’03年最後の個体(キン 推定36歳)が事故死(ケージの扉に激突)し、日本産トキは絶滅。中国に≒700羽(飼育下を含む)いると考えられている。日本では佐渡トキ保護センターに97羽(’07年1月1日現在)いる。湿地(田)で小魚や小動物、昆虫等を捕らえる
*コウノトリ(Cionia boyciana):コウノトリ目コウノトリ科 ’71年最後の野生個体を保護し飼育下に置く。’86年最後の個体が死亡し、日本産コウノトリは絶滅。東アジアに≒2000〜3000羽生息する。兵庫県立コウノトリの郷公園及び付属施設に107羽(’06年12月26日現在)いる。湿地(田)で小魚や小動物、昆虫等を捕らえる
*タンチョウ(Grus japonensis):ツル目ツル科 現在は主に北海道道東に≒1000羽生息するのみだが、かつては北海道全域に分布し、記録や骨の出土等から、本州の広い地域にも移動していたと考えられている。ロシア極東・中国東北部等に≒1000〜1500羽生息すると考えられている
*野生復帰・放鳥:’05に5羽、’06年9羽(段階的放鳥・雛含む)の計14羽が野生復帰を目指し放鳥され、今回1羽の死亡が確認されたので現在13羽が自然に帰る為生活中(と言ってもなかなかコウノトリの郷公園を離れない)。その他に大陸から飛来した2羽もいる。今年度は少し範囲を広げて放鳥の予定
*コウノトリ育(はぐく)む農法:無農薬或いはそれに近い栽培、有機肥料の使用、又冬にも田んぼに水を張る(冬季湛水)、用水路と田んぼを繋げる魚道の確保等々により、昆虫・カエル・小魚等の生息できる環境作りを行い、コウノトリの継続的生息環境の整備・創造の一環としておこなわれているもの。こうして栽培されたお米は、安心・安全と好評(ブランド米も有る様)で、経済的効果も期待されているとの事
*冬季湛水:稲刈り後藁などをそのままに水を張るとバクテリア・菌類などにより分解・発酵され養分豊かな田となる。又水鳥の越冬地分散(一箇所に集中すると伝染病等で全滅の危険がある)にも効果があり、水鳥の糞が又肥料ともなる
*外来種:移入動・植物、移入種、帰化動・植物等とも。人為的(意図的或いは非意図的)に他地域から持ち込まれ、それまで生息していなかった地域の生態系に定着し繁殖するようになった生物。競合による在来種への圧迫、交雑による遺伝子の攪乱等、生態系に悪影響を及ぼす場合が多い。一般に、野生生物の絶滅三大要素は、狩猟・外来種の侵入・生息地の破壊と言われています
*アーキング・ホーン:落雷等による異常電圧発生時に放電を行い鉄塔への被害を軽減する装置
関連記事:コウノトリ・トキ・タンチョウ 生態系 外来種

'07 2/18 早くも...
 スギ花粉...飛んでますね。「えっ...もう?...」とお思いかと思いますが、暖冬の影響か、東京では飛んでます。すでに私は、今月始めあたりから症状が出始めています。最も、南西日本にお住まいの方等、とっくに始まってる、どころか「ピークだぜ...」と言う状態ですね、地域によっては...。めげず行きましょう。
 通常、スギ花粉は、気温が15℃を超えると開花が始まる為同時に飛散し始めるのだそうです。確かに暖かい日が幾日かあった。平均的には、南関東の場合、2月14日辺りが花粉飛散の開始日なのだそうですが、今年は千葉では10日ばかり早く、東京では二週間ほど早く、其々飛散が確認されたとか。私の場合、例年二月末辺りから花粉症は始まるのですが、参ったな...。でも、昨夏の日照不足から、花粉の量そのものは、例年の半分くらいとなるのでは...と見られているそうな。また、飛散開始が早い分、飛散終了もはやいのでは...と、専門家の方が仰っています。
 花粉症、何が辛いって、一番辛いのは、折角暖かくなり、出掛けたくなるのに、お天気が良い日ほど、出掛けるには不適となること。本の仕入れに一寸ATBで遠出を...と思い立っても、お天気が良すぎて或いは風が強くて出られない...と言う事がある。気持ちは、すっかりその気(出掛ける気)になっているので、我慢するのが辛い...。堪え性の余り有るとは言えない性質。無理に強行した後の状態、家に戻ってからの、目や鼻の辛さを思い起こし、何とか気持ちを抑える...。ほころび始めた梅も見たいし、柔らかくなり始めた陽ざしにきらきら光る昼下がりの田園も見たいし、本も探したいし...。雲量多い曇りがちの風の穏やかな日を選び、出掛けています。
 花粉症は、取込む花粉の総量が或る許容量を超えると発症し易くなるそうです。今年は花粉総量少な目と言っても、状況によっては、大量に吸い込んでしまう場合もあるでしょう。気をつけてください。

*ATB:"All Terrain Bike(全地形対応自転車)" 所謂マウンテン・バイク
*花粉飛散は、1月1日からの毎日の最高気温の積算値が、300〜450℃を超えた時期に始まるのだそうです(地域により差がある。東京あたりは400℃前後とか)

'07 1/21 重い行為
 いじめる側の背景のあるものは、何だろう...?孤独感...?不安...?不満...?劣等感...?ストレス...?或いは(愛情への)飢餓感...? いじめる側の人間の心も、理解するには非常に複雑である場合がある。いじめと言う、デリカシーの欠落した行為と言わざるを得ないものを、何の罪の意識もなくする者が、家族や他の友人、或いは動物や植物や自然に対しては、優しい気持ちを持った子であったりする...。こころの屈折度は高い。また、後年、自らのいじめ行為に、申し訳なさや恥ずかしさを感じ後悔するようになる場合も多々ある。その時、その子供の中に、何があったのか...。「いじめ」と言う行為そのものが、若しかしたら、子供の発する歪(ひず)んだSOSなのかもしれない。大人(周囲の者)は、いじめられる側、いじめる側、双方の言葉にならない声に、耳を澄まさなければならないと思う。

 いじめと言う行為は、決して正当化することの出来ない行為だと思いますし、また、正当化する気もありません。いじめを後々どれ程悔いようと、いじめた相手から奪ったものは返すことは出来ない訳ですから...。が、いじめられている子を、周囲が全力でサポートするのは当然ながら、いじめている子に対しても、同様にサポートが必要なのではないでしょうか。いじめられる側・いじめる側双方向からの視座が必要と思います。「いじめ」は、いじめる側が「いじめ」をする事によって起こる問題ですから、いじめる側の心の問題が、非常に重要な要素、非常に大きな要因であると思います。いじめと言う人を傷つける行為に対し、厳しい対応がとられるのは当然ですが、責めるばかりでなく、心を探ると言う視点も、いじめを減らしてゆく為には、必要なのではないでしょうか。
 また、いじめを減らしていく為には、子供を含むこの社会を、中心となって構成している「大人」が、まず変わらねばならないように思います。いじめの大きな背景になっているのは、それが全てではないにせよ、「大人のストレス」ではないのか、と言う気がします。ストレスは、強い立場(飽くまで”立場”。いじめている人が「強い」等と言う意味では決して無い)から弱い立場(飽くまで”立場”。いじめられている人が「弱い」と言う意味では決して無い)へと流れていきます。上司のストレスは部下へ伝播し、部下のストレスは家族である子供へ、子供のストレスはより小さな子供或いは小動物等へと、流れ伝播していきます。知らず知らず無意識の内に、液体が流れるように静かに確実に、流れて行きます。大人或るいは大人社会のストレスが、知らず知らず子供のストレスへと転換されている...と言うことが大きな要因なのではないか。私はこうした問題に対する専門的知識の無い者ですが、そのような気がします。まず、大人が変わらなければ。

………………
 いじめる側にどんな背景があろうと、いじめと言う人を傷つける行為は、矢張り、正当化することは出来ない行為です。一度罪の意識を持つようになれば、一生、心の底から人生を楽しむことが出来なくなる様な、一生心の底から笑うと言う事の出来なくなる様な、重い行為です。当時の自分を知る友人に、またいじめていた相手に、恥ずかしくて顔を合わすことの出来なくなるような行為です。若し、誰かをいじめている人がいたら、考えてみて下さい。自分がいじめられたら、或いはからかわれたら、どんな気持ちがするか。真剣に、想像力を働かせて見てください。一人ぼっちで、逃げ道も無く、護る者も無い状態。自分が同じ状態に置かれたならば、どんな気持ちがするか。後になって後悔しても、あなたにとっても、貴方にいじめられいる人にとっても、決して、時間は戻らないのです。
 今なら、間に合います。

'07 1/1 賀正
新年明けましておめでとう御座います。昨年中は、お世話になり、有難う御座いました 。まだまだ、古本屋としての目指す道は遠く、拙い限りで御座いますが、精進して参ります。本年も又、どうぞ、宜しくお願い致します。
去りし一年、どんな年だったでしょう。大切な存在を失った、と言う方もいらっしゃるでしょう。...この新たな一年、新たな大切な存在と、出会えると、良いですね。
地球の、新たな一公転が、良きものと、なりますように

 思うのですが、Xmasやお正月は、何故にこうも盛り上がるのか...。それは...冬場だからなのではないのか...?冬場は我々の住む北半球の場合、寂しい季節...。日差しは弱く、日は短く、当然寒い...。木々は冬枯れ、地域によっては鈍色(にびいろ)の空と海、又雪に閉ざされ気は滅入り勝ち...。なので、少しでも賑やかに派手派手しく煌びやかに一時過ごしたい...という心理が働くからなのではないか?Xmasやお正月がもし夏場だったら...こんなには盛り上がらないのでは...などと近頃思う。南半球のXmasや新年がどの程度の盛り上がりなのか、残念ながら知りませんので、何とも言えませんが、若し夏場Xmasだったら...或いはお正月だったら...とイメージしてみると、私的には、余り高揚しないような気がするのです。と言って、私の場合、冬季は鬱期なので、冬場のXmasもお正月も余り盛り上れないのですが...。

■本年の目標:旅行(日帰りでも良し。何処か行った事の無い所へ、行きたい...)
■本年の座右の一字:志(こころざし)

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