MYSTIC RHYTHMS

「ヘヴィ・スフィアー」HardRock,HeavyMetal&ProgressiveRock
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「ヘヴィ・スフィアー」と読みます。へヴィな領域、と云った意味の造語です。僕が勝手に「Heavy系」と呼んで
いるHeavyなRock音楽。ヘヴィ・メタル ハード・ロック そしてプログレッシブ・ロック(サウンドは左程ヘヴィと言
う訳ではないが「内容的には可也Heavy」といったものも含む)を中心に、最近よく聴いている作品を紹介した
いと思います。「Heavy系」ではないけれども「これはHeavyだ」と思った作品も含まれます。よって並びもばら
ばらですし、ジャンルも余り特定されていません。ご了承下さい。

まったくの趣味の領域(sphere)です。可也個人的嗜好に偏っておりますし、又音楽的知識・情報も豊富とは言えず、間違え、記憶違い、或いは見当違い等も多々有るやも知れませんが、ヘヴィ系音楽に馴染みのない方に少しでも興味を持って頂けたり、又、興味はあるが、何を聴いてよいのか解らない、といった方々の参考にでもなれば、幸いと致す所です。


MY FAVORITES

最新版
 '07年版 '06年版  '05年版  '04年版  '03年版  '02年版

Heavyじゃないsphere

Profile

*凡例

ハード・ロックとヘヴィ・メタルの違い

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MY FAVORITES(特に好きなアーティスト)
担当別に列挙してみたいと思います。単純に僕の好みだけで行きます。ご了承下さい。又、括弧内は特に思い入れの強い時期です。

Guitarist
リッチー・ブラックモア
('70〜'72頃) ジェフ・ベック(第2期JBGの頃) イングヴェイ・マルムスティーン('83〜'86)
クリス・インペリテリ ウリ・ジョン・ロート(ウルリッヒ・ロートだった頃) マイケル・シェンカー('80前後)
デイヴ・ギルモア/PINK FLOYD ジェイムズ・マーフィー アンガス・ヤング エイドリアン・ヴァンデンバーグ

Bassist
ゲディ・リー/RUSH
('79〜'82頃) ジョン・ウェットン(KING CRIMSONの頃) エリク・ラングロワ/CRYPTOPSY
スティーブ・ハリス ギーザー・バトラー/BLACK SABBATH ジョン・ポール・ジョーンズ/LED ZEPPELIN
フランシス・ブッフホルツ/SCORPIONS ボブ・デイズリー/RAINBOW他 ジョン・ディーコン/QUEEN
レックス/PANTERA

Drummer
ニール・パート(ピアト)/RUSH
('78〜'82頃) コージー・パウエル('76〜'79頃) イアン・ペイス('70〜'72頃)
マイク・ポートノイ/DREAM THEATAR ディーン・カストロノヴォ ピート・サンドヴァル/MORBID ANGEL
フロ・モーニエ/CRYPTOPSY DOC/VADER ジーン・ホグラン デイヴ・ロンバード  ラーズ・ウルリッヒ
ピーター・ウィルドアー/ARCH ENEMY・DARKANE ニコ・マクブレイン/IRON MAIDEN ビニー・アピス/DIO
ロジャー・テイラー/QUEEN ビル・ブラッフォード/YES・KING CRIMSON マイク・テラーナ/ARTENSION他
スコット・ロッケンフィールド/QUEENSRYCHE ギル・ムーア/TRIUMPH ポール・ボスタフ/FORBIDDEN
ボビー・コールドウェル/CAPTAIN BEYOND・ARMAGEDDON他 ジェフ・ポーカロ/TOTO

Keyboardist
キース・エマーソン
('70〜'72頃) ケン・ヘンズレー/URIAH HEEP ドン・エイリィ/COLOSSEUMII・RAINBOW他 ヤンネ・ウィルマン/CHILDREN OF BODOM ケヴィン・ムーア/DREAM THEATER エディ・ジョブソン/U.K.他

Violinist
エディ・ジョブソン/U.K.他

Vocalist
イアン・ギラン('70〜'72頃)  ロニー・ジェイムス・ディオ('75〜'83頃) ポール・ロジャース/BAD COMPANY
ブルース・ディッキンソン/IRON MAIDEN クラウス・マイネ/SCORPIONS('77〜'82頃) マーク・ボールズ
W.アクセル・ローズ ウド・ダークシュナイダー/ACCEPT グラハム・ボネット フィル・アンセルモ/PANTERA
ザック・デ・ラ・ロッチャ/RAGE AGAINST THE MACHINE セバスチャン・バック

Lyricist
ニール・パート/RUSH('78〜'85頃) ピート・シンフィールド/KING CRIMSON(1st〜3rdの頃)
ロジャー・ウォータース/PINK FLOYD('73〜'77頃)

Bands
RUSH DEEP PURPLE(第2期) KING CRIMSON BLACK SABBATH PINK FLOYD(ロジャー時代) YES
U.K. RAINBOW('75〜'78頃) EMERSON,LAKE&PALMER LED ZEPPELIN QUEEN('74〜'76頃) AC/DC
IRON MAIDEN SCORPIONS JUDAS PRIEST CRYPTOPSY ARCH ENEMY METALLICA('85〜'88頃)
SLAYER DREAM THEATER PANTERA

まだまだ沢山居りますが、限が無いのでこの辺で止めておきます。本当にリスペクトしています。

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SKID ROW/SKID ROW  '89
スキッド・ロウ/スキッド・ロウ order
デザインは一寸地味ですね 我が家は昨年暮れ辺りから、碌な事が無い。家族が病気続き。
 まずは、ネコの巴さんの鼻炎が例年に無くひどくトータル二週間以上は、獣医さんに通いました。慢性なので、完治と行きませんが、まあ通年の状態に戻り一段落...と思いきや、これまたネコの式部が、唾液腺が化膿し腫れてしまい通院。後、手術。その後も暫く通院。やっとエリザベス・カラーもはずれ、よかったよかった...と思ったら、今度はヒトの家族がテラスで転倒。頭部を強打し、脳挫傷で意識障害を起こし、近所の病院のER(救急)のお世話になってそのまま入院。精神が不安定な為、私も病院に付き添って泊まるなどもしました。退院して後も、いつまた症状が出るやら...という不安や、以前よりも多い家事(と言っても専業の方に比べたら少ないでしょうけど)などで、疲れがたまっていたのでしょうか、やっと普段通りに生活できるようになって、あぁ〜あよかった...と安心したとたん、今度は私が、智歯周囲炎で発熱ダウン...。下顎左と上顎左の二本の智歯、すなわち親知らずが同時に疼きだし、今までの人生で経験したことの無い激しい痛みに悶絶。親知らず周辺の炎症で口が開かず、ものも食べられず、発熱し全身のだるさ、また眩暈などで終にダウン...。先月末から今月始め頃のお話です。
 で、抜歯しました。二本とも(両方虫歯)。今これを書いている現在、まだ、縫合した糸が口中にあります(もうすぐ抜歯の抜糸)。
 ...それは解ったけど...スキッド・ロウとその病気やら親知らずやら、何の関係があるの...?ですよねぇ。
 実は私、血に関して可也のビビリ。下顎の親知らずは完全に水平に生え且つ歯肉に半分以上埋もれている(水平埋伏智歯)ため、抜歯は、歯肉を切開し邪魔になる骨を削ってからでなければ行えない。痛みに関しては、それは其れなりに痛いだろうな、くらいの感じなのですが、血液に関してはどれ程流血するのやら...と考えただけで、眼前が暗くなる...。血はまともに凝視することが出来ないだけでなく、匂いも味も駄目。あぁ口中で手術だなんて...と、抜歯不可避と決しても、なかなか決心が付かない。で、悶々とする数日間、親知らず抜歯に関するweb情報を集めながら、テンションだだ下がりの我が情なき心を鼓舞する為に、聴き捲くって居ったのですよ、この作品を。

 スキッド・ロウは、1980年代的HR/HMのムーヴメントの、最後に現れ、若干先輩のGUNS N' ROSESと共に大輪の華を咲かせたバンド、と言えるかもしれませんね。この後、HR/HMは、PANTERAのメジャー・デビューやMETALLICAの「METALLICA」アルバムのリリースなどで、殊更にダークでへヴィな'90年代的モダンなスタイルへと急速に方向転換して行くことになりますが、此方などは'70年代から受け継がれるR&Rテイストの明るく軽快なサウンド。
 とは言い乍(ながら)、矢張り'90年代にも掛かる時代、それなりのモダンさも持ち、兄貴分であるボン・ジョヴィ等よりは同系等ながら大分にへヴィで一寸ダーク。荒削りで骨太。何者にも怯(ひる)まないパンク的突進力と、親しみ易いキャッチィなメロディーを兼ね備え、マッチョな男くささとバラードに見られる繊細さも同居。デビュー作にして相当な完成度。次作では全米チャート一位を勝取りますが、宜(むべ)なるかな...。
 この作品、楽曲も演奏も申し分なく、プロダクションも(デビュー作にしては)悪くない。非常に優れた点の多いへヴィ系ビギナーの方にはお薦めの作品。中でも一押しの点は、ヴォーカル。当時21歳のセバスチャン・バック(バッハか?)の、美少年然としたそのグッド・ルッキングな外見とは相反するような、ワイルドでパワフルな歌唱。声量もあり、豪快なシャウトからバラードの囁きまで、幅広い表現力と、ロッド・スチュアートやロバート・プラント、アクセル・ローズ等などの歴代スター・ヴォーカリストにも一歩も引けをとらない「華」とカリスマ性を持った逸材。が、残念ながら、他四人(デイヴ・セイボ(g)、レイチェル・ボラン(b)、スコッティ・ヒル(g)、ロブ・アフューソ(ds))のメンバーとは異なり、一人加奈陀出身ということもあったのか、セバスチャンと他メンバーとの不和が取り沙汰されることも多く、結局'98年セバスチャンと他四人が対立する形で分裂。事実上解散と言う事態になってしまいました。
 セバスチャンを擁した彼らの作品は、僅か3作(ライヴや編集ものを除く)。惜しい...けど、仕様がないですね、様々の優れたグループがこうした問題で分裂・解散を繰り返してきました。人と人との関係はホント、難しい...。

 この作品の明るさと力強さ(と友人・知人のお言葉)に、大分助けられ、何とか抜歯できましたよ...。心配した口中の血の問題ですが、抜歯中は、歯科助手の方が常に、洗浄・冷却水や唾液と共に血液を吸引機(この音が可也デカイので気が紛れました)で処理してくださったので、全く問題なく大丈夫でした(麻酔が十分に効いていますので痛みは全くありません)が。でも、手術後、止血されるまで(≒20分待合室で待機)に滲んでくる血液の味に、何度かクラッと来ました。実際はほんの僅かな量なのですが、私には大量に感じられてしまったのですよ。ええ歳してホント情けない...。
  '08 uduki/21
お気に入り度:♭♭  ビギナーお薦め度:♭♭♭♭
〔米国NewJersey出身。デイヴの旧友であるジョン・ボン・ジョヴィのバックアップを得てデビュー。2000年新メンバーで復活、今も現役。フィル・ライノット、ゲイリー・ムーアが在籍した同名のアイリッシュ・バンドがありましたね official

*エリザベス・カラー:動物がキズ口をなめたり掻いたりする事を防ぐ為首に装着するプラスティック製器具。16世紀英吉利エリザベス朝時代の人々の装飾用の大きな襟に似ることから
*親知らず:上顎および下顎の第三大臼歯(一番奥の奥歯)。成人し親の管理を離れる頃或いは平均寿命の短かった時代親が亡くなった頃はえてくるので、「親知らず」と呼ぶと言うのが一般的説。英語では"wisdom tooth"なので「知(智)歯」
*智歯周囲炎:親知らずは正常な向きや位置に生えることが少ない為周囲が不潔になり易く炎症を起こすことが多い。この炎症が智歯周囲炎。普段は軽い痛みを感じる程度だがストレス過多になったり体力低下時等は症状が重くなり激しい痛みのほか口が開かない・顎が腫れる・発熱するなどの諸症状が現れる。繰り返し再発する場合が多いため原因となる歯の抜歯を行うことが多い
*ロッド・スチュアート:JEFF BECK GROUPでデビューしたハスキー系No1ヴォーカリスト
*ロバート・プラント:LED ZEPPELINのヴォーカル。セクスィー系No1
*アクセル・ローズ:GUNS N' ROSESのお騒がせヴォーカル。大好き
*フィル・ライノット:THIN LIZZYのリーダー。アイルランド出身。駆け出し時代のU2の恩人とか。1986年病没
*ゲイリー・ムーア:アイルランドの英雄的ギタリスト

RAIBOW RISING/BLACKMORE'S RAINBOW '76
レインボー・ライジング/ブラックモアズ・レインボー 素晴しい...order
 日本初のHR/HM専門誌として生まれ、現在も高い人気を誇る「BURRN!」誌の、三年前のバックナンバーを先日某古書店でちらと拝見させて頂いたのですが、その中に、「永遠の名盤300選」なる記事を発見(「HR/HMの名盤」300選と言うことです。通巻300号記念企画らしい)。「納得!」「なんで此れが入ってあれが無いの?」等々賛否ありますでしょうが、まぁ錚々(そうそう)たるバンドの錚々たる作品が並んでおりました。その錚々たる作品達の中で、見事一位に輝いて居ったのが、この作品。’70年代からHR/HMを聴いて来た私的には、この作品の歴史的存在・意義を、また内容を考慮すれば、頷ける結果でした。下に上位作品を上げておきます。確かにBURRN!誌自体が、メタルおやじの私の眼にも、最近は一寸懐メロ的懐古主義が感じられなくもないので、若いへヴィ・ロッカーの方々には、この結果には少々不満もあるかとは思いますが、20年、30年メタル耳を培って来られた、謂わばHR/HMマイスターの方々のご意見です。参考にしても損は無いと思いますよ。
 と、それはいいのです。名盤300選で一位になろうとなるまいと、「古いアルバムを何を今更...」と言われ様と、それはそれでよいのです。ただ、上記記事を見たことが一つの切っ掛けで、久しぶりに、"Stargazer""A Light In The Black""Starstruck"等当アルバムの収録曲を聴き、改めてこの作品から受けた感銘。それを伝えたい。そう思ったのです。この作品に漲(みなぎ)る音魂(おとだま)...我が文章力でどれ程伝えられるか、自信は有りませんが。

 上にアーティスト名が「ブラックモアズ・レインボー」となっていますが、元ディープ・パープルのギタリスト、リッチー・ブラックモアが、ディープ・パープル脱退後、ELF(エルフ)と言うアメリカのバンドからギタリストを除いた形で立ち上げたバンド「リッチー・ブラックモアズ・レインボー」の、「リッチー」がとれたもの。当初の、リッチーとそのバック・バンド的性格が、やや、ややですが、リッチーと他メンバーとが対等(対等に近いと言った方が正確か)な存在となり、真のバンド形態へと近づいています。リッチーと対等(に近い)と言っても、そう言えるのはヴォーカルのロニー・ジェイムス・ディオとドラムのコージー・パウエルの二人ですが...。でも、この二人のバンドにおける存在の大きさは、この二人が脱退した後、またバンドは、リッチーとそのバック・バンド的形態へ戻ってしまうことに現れているように私には感じられます。
 本作(全英11位.全米48位)は、リッチー独立後リリースした「リッチー・ブラックモアズ・レインボー」に続く第二作。前作は、アルバム・ジャケットにも良く現れていますが、ファンタジックな色合いの強い一寸大人しめの作風。良い曲も多い佳作と言えると思いますが、リッチー及びロニーと、他メンバー(要するにELFのメンバー)との力量の差が、失礼ながら大きく、迫力には残念ながら欠けています。しかし、本作で大変身。前作からのファンタジックな繊細さを根底に継承しつつも、一気に骨太で筋肉質なハード・アンド・へヴィ世界を現出させています。この変身には、コージーの参加が大きく影響していると言って良いでしょう。なんてったってスゴイ。上手いとか如何とかではなく、とにかくスゴイ。ゴイスー。はじめてこの作品でコージーのプレイに接したときは、「衝撃」の一言。リッチーのギターも素晴しいし、ロニーのヴォーカルも同様素晴しい。でもコージーは「スゴイ」。ギター、ヴォーカル、そしてドラム三者の緊張感に満ち満ちたバトルの素晴しさがこの作品の最大のウリとは言い、はっきり言って、本作における主役は、彼、コージー・パウエルです。
 "鬼神"の異名をとるへヴィ・メタル・ドラマーの「神」的存在、デイヴ・ロンバード(現SLAYER)の、「SOUTH OF HEAVEN('88)」でのプレイを、恥ずかしながら最近はじめて、拝聴したのですが、コージーを1.5倍速にして音数も1.5倍したみたい...との印象を持ちました。コージーのプレイ、特にこの作品でのプレイは、後々のメタル・ドラムに多大な影響を与えているように思います。ドラム缶を引っ叩いているが如きスネアやバスドラ、ガラスを叩き割っているが如きシンバル...これぞ「メタル」ドラム(而もその正確さが金属的整合感を醸し出す)。確かに、フュージョン・ジャズ系の繊細なプレイを好まれる方には、大味に感じられるかもしれませんけど...。
 と、コージーのドラムばかり持ち上げていますが、作品自体非常に完成度の高いもの、と言うよりHR/HMはここに一つの完成を見た、と言っても過言ではない内容。アナログ盤後半(B面)の計16分以上に及ぶ二曲、"Stargazer"と"A Light In The Black"の結晶純度の高さに、それは如実に現れている(ただ、全体を通しベース(ジミー・ベイン)とキィボード(トニー・カレイ)の音が小さいのが個人的にはちと残念)。’70年代にこの作品を聴き、その後、’80年代、’90年代そして’00年代と、数多のHR/HM作品を聴き、改めてこの作品に回帰してみれば、見えて来ますよHR/HMの歴史の中におけるこの作品の存在の大きさが。ファンタジックな詞、ドラマティックな楽曲、高度な演奏力に裏打ちされたパワフルで攻撃的な演奏・歌唱、そしてそれらを体現した様なジャケット・アート(ケン・ケリー作)。HR/HMの歴史を変えた一枚、と言うよりは、歴史を作った一枚。そう言い得ると思います。ナウでヤングなへヴィ・ロッカーにも是非聴いて頂きたい。確かに、パンテラや、マリリン・マンソン、或いはスリップノットやヘルメットなどなどのモダンなへヴィ・ロックを聴き馴染んだ耳には、一聴なんとも古式蒼然(こしきそうぜん)とした音楽に聞こえるであろうことは、想像がつきます。私自身、正直、「古くさ〜」と思いましたよ。久しぶりに聴いて。最近マリリン・マンソンやヘルメットを聴いていたので。でもね、時代の幾重もの細かーいフィルターの網の目を掻い潜って来た作品には、何かがあるのですよ。多分、きっと...。一般的には”様式美”と呼ばれるスタイルのオリジネイターとも言える本作。”様式美”と冠されるような方法論・技法は、バンド(リッチーと言った方が良いか)がイメージするものを具現化するにおいての必要から生まれた、謂わば実用的なツールであったのでしょうが、後々には、一つのスタイルとして固定化され、実用を離れ装飾へと流れていく過程で、プログレ(プログレッシブ・ロック)同様徐々に線の細いものへと変わってしまいます。でも、其処はオリジネイター。本作は、音が如何のというより、骨格が太い。装飾的なサウンドではあるのだけれど、その煌びやかな装飾の向こうに、無骨な骨組みがはっきりと感じ取れる。
 上記のように、HR/HM特に濃厚コテコテ系では聖典とも仰がれるこの本作ですが、次作(「LONG LIVE ROCK'N'ROLL」)からリッチーのアメリカ志向、ポップ志向が疼きだし、次次作(「DOWN TO EARTH」)で一気に判り易いハード・ロックに転換。此れについて行けないコージーは、’80年第一回モンスターズ・オブ・ロックでのステージを最後にバンドを離れます(このステージは伝説的存在で、コージーとの別離を悲しむ当時のヴォーカル、グラハム・ボネットが、「コージー・パウエル!! コージー・パウエル!! コージー・パウエル!!」と叫ぶシーンは涙なくしては聴けましぇん)。この後の各作品も其々に素晴しく、新たなファンも獲得し、日本でもHR/HMを代表する人気バンドへと昇って行くのですが、初期からのファンは、RAINBOWはロニー、コージーの在籍する次作(その前にLIVE盤がありますが)まで、或いは一歩譲ってコージーの居る次次作まで、と言う方も多いかもしれません。ただ、後の作風がポップになって行くとは言い、クラシカルでテクニカルなリッチーらしさは、随所に垣間見え消える事はありませんけれどね。

 この作品、素晴しいも素晴しいのですが、私個人的に、非常に思い入れの強い作品でも有ります。
 引きこもり時代、この「RAINBOW RISING」と、QUEENの「A NIGHT AT THE OPERA」が私の友でした。閉じこもった部屋の中で、ヘッド・フォンでどれ程繰り返し聴いたでしょう(引かないでね)。前者の持つバロック音楽的或いは中世欧羅巴的雰囲気、また後者の持つ欧州貴族的雰囲気に大分に影響されて抱くようになった欧羅巴への憧憬の念は、未だに引き摺っていますね。当時カセット・デッキが無く、テープにダビングすることも叶わなかった為、両レコードは、もうキズだらけのノイズだらけ。でも、それまで私の音楽世界を満たしていた、KISSとAEROSMITH、彼らとはまた異なる姿、ロック音楽の芸術性と言う側面を私に示してくれた両作(キッスもエアロも好きですが)。私にとっては特別な存在として、もう流石にターン・テーブルに載せることはありませんが、今も変わらず、棚に収まっています。暫く前までは、引きこもり時代をリアルに思い起こさせる両作は、余り聴く気にはなれませんでしたが、最近ようやっと、虚心で聴く事ができるようになり、両作の素晴しさを改めて味わっておる次第です(デジタルで)。時が流れた...と言う事でしょうか...。
  '08 mutuki/7
お気に入り度:♭♭♭♭  ビギナーお薦め度:♭♭♭♭
〔英国出身。当初レコード会社からの要望で「リッチー・ブラックモアズ」としたらしい。本作では「リッチー」がとれ次作以降は「レインボー」のみとなる。が、リッチー師匠の性格故なのか実質「リッチー・ブラックモアズ」的雰囲気はバンド消滅まで付いて回る コージーofficial リッチーofficial ロニーofficial

■「永遠の名盤300選」上位30
一位 RAINBOW/RISING '76
二位 JUDAS PRIEST/SCREAMING FOR VENGEANCE '82
三位 IRON MAIDEN/IRON MAIDEN '80
四位 METALLICA/MASTER OF PUPPETS '86
五位 DEEP PURPLE/IN ROCK '70
六位 QUEENSRYCHE/OPERATION:MINDCRIME '87
七位 GUNS N' ROSES/APPETITE FOR DESTRUCTION '87
八位 MOTOLY CRUE/DR.FEELGOOD '89
九位 BLACK SABBATH/HEAVEN AND HELL '80
十位 WHITESNAKE/WHITESNAKE '87
十一位 LED ZEPPELIN/LED ZEPPELIN '69
十二位 DEF LEPPARD/HYSTERIA '87
十三位 ALCATRAZZ/NO PAROLE FROM ROCK'N'ROLL '83
十四位 VAN HALEN/VAN HALEN '78
十五位 QUEEN/A NIGHT AT THE OPERA '75
十六位 BON JOVI/SLIPPERY WHEN WET '86
十七位 ACCEPT/METAL HEART '85
十八位 MICHAEL SCHENKER GROUP/MSG '81
十九位 AEROSMITH/ROCKS '76
二十位 KISS/ALIVE! '75
二十一位 BLACK SABBATH/MASTER OF REALITY '71
二十二位 IRON MAIDEN/THE NUMBER OF THE BEAST '82
二十三位 JUDAS PRIEST/DEFENDERS OF THE FAITH '84
二十四位 OZZY OSBOURNE/BLIZZARD OF OZZ '80
二十五位 HELLOWEEN/KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part2 '88
二十六位 FAIR WARNING/FAIR WARNING '92
二十七位 SLAYER/REIGN IN BLOOD '86
二十八位 MOTORHEAD/ACE OF SPADES '80 
二十九位 VAN HALEN/5150 '86
三十位 GARY MOORE/CORRIDORS OF POWER '82
・名盤順位はBURRN!レビューファンサイトさんのページから拝借致したしました。大半が’80年代の作品なのは、HR/HMが最も熱を帯びていた時代ですから、当然でしょう。また’60・’70年代作品はHR/HMのオリジネイターの方々の作品ですからこれまた当然ですね。三十一位以降は是非此方のサイトで

*モンスターズ・オブ・ロック:’80年から’96年まで英国ドニントンにてほぼ毎年開催されていたHR/HM系アーティスト大集合の大イヴェント。記念すべき第一回のトリがRAINBOWでした
*濃厚コテコテ系:私的には「様式美」と同義に近いニュアンス。HR/HM歴ン十年の甲斐も無く「様式美」の定義が昔からいま一つ良く解らないのですが、クラシカルで大仰でドラマティックでメロディアスでテクニカルで歌詞や衣装に生活感がない...と言った様なイメージで、個人的には捉えています

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:HeavyMetal :HardRock :ProgressiveRock :その他(Rock音楽以外も含む)
(あくまで主観に依る分類です。色の違いに特に意味はありません)
表示は アルバム・タイトル/アーティスト名  アーティスト名に続くのは作品発表年
お気に入り度:♭結構お気に入り ♭♭可也お気に入り ♭♭♭相当お気に入り ♭♭♭♭凄くお気に入り
        ♭♭♭♭♭棺桶に入れてほしい位お気に入り
ビギナーお薦め度:♭一寸無理です ♭♭どうかな… ♭♭♭どうぞ ♭♭♭♭是非聴いて下さい
           ♭♭♭♭♭是が非にもお聴き下さい
(vo):ヴォーカル (g):ギター (b):ベース (ds):ドラムス (key):キィボード
HR/HM:ハード・ロック/へヴィ・メタル プログレ:プログレッシブ・ロック メタラー:ヘヴィ・メタル・ファン
official:オフィシャル・サイト 試聴出来る所も多いので是非
order:CD販売サイトへ移動します
(クリックしても注文にはなりません。移動するのみです)

・データ等、多くのwebサイトを参考文献(?)とさせて頂いております
・時々加筆・訂正をする事があります。ご了承ください
*当サイトにおけるアルバム・ジャケット画像の使用は、著作権法第三十二条で規定される「引用」にあたり、著作権の侵害にならないと解釈しております

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ハード・ロックとヘヴィ・メタルの違い

 HardRockとHeavyMetal。何処が違うの?とお思いの方は多いのではないでしょうか。新聞等でも、可也曖昧な使われ方をしているのを見かけます(これら音楽が新聞記事に取り上げられる事自体、滅多に御座いませんけれど...)。そこで、私見ではありますが、少々、この二つの音楽の違いにつき、解説させて頂きたいと思います。
 ハード・ロックとへヴィ・メタル。この二つ、"HR/HM(ハード・ロック/へヴィ・メタル)"と表記される事も多く、非常に近しい間柄・関係ではありますが、明かに異なるものです。特殊化の度合いが異なる、と言えるでしょうか。

 先ずはHardRock。ハード・ロックは、読んで字の如く、「ハード」なrock。要するに、rock音楽の持つ様々な要素のうち、ハード・へヴィ・アグレッシヴ等と言う部分を強調する方向へ少し特殊化したものです。よって、まだロック音楽の持つ一般的性質を色濃く持っています。ブルース基調であり、アコウスティック楽器(ギター・ピアノ等)を多く用いたり、popな曲やスロー・バラードがあり等、サウンド的にバラエティに富んでいます。また、歌詞は、「車と女の子とお酒とドラッグ」がメインのテーマとなることが多く、その多くがラヴ・ソングで有る等、初期ロックン・ロールの持つ性質を色濃く残しています(プログレッシブ・ハード・ロックは例外的)。全体にノリ重視で有る為、さほど速くは無く、所謂”横揺れ”です。またグルーブ感(機械的ではない、人間的な雰囲気・ノリ、とでも言えましょうか)が強いのも特徴です。特殊化の度合いが少ない分柔軟性があり、形への拘りは比較的弱い。陽性度高。
代表的アーティスト:LED ZEPPELIN URIAH HEEP JEFF BECK GROUP FREE BAD COMPANY KISS AEROSMITH QUEEN BOSTON AC/DC THIN LIZZY VAN HALEN WHITESNAKE GARY MOORE
DEF LEPPARD BON JOVI GANS N' ROSES SKID ROW FAIR WARNING RUSH TRIUMPH KANSAS MR.BIG ROYAL HUNT
 *アーティストの分類は、飽くまで個人的見解です。

 次ぎにHeavyMetal。辞書で引くと「重金属(比重5.0以上)」「重砲」。ハード・ロックが進んだ、ハード・ヘヴィ・アグレッシブ等と言う方向への特殊化を更に進めたものです。よってロック音楽の持つ一般的性質は希薄となっています。初期を除きブルース色は殆ど見られず、フュージョン・クラシック等の要素が、特に演奏面に見えてきます。アコウスティック楽器は殆ど味付け・点景程度の使用となり、popな曲やバラードは例外的或いは皆無。楽曲的なバラエティさは後退し、逆に音楽性の幅は広くなります。歌詞は、ファンタジックなもの、社会的・思想的なものが主流で、生活感は希薄となり、ラヴ・ソングは絶無に等しくなります。スピード感や重さが重視され、所謂”縦ノリ”です。グルーブ感は後退し、複雑なリズム・チェンジや曲構成、また高度な演奏技術などが特徴となります。やや、プログレッシブ・ロック寄りの性質を持つとも言えるかもしれません(実際メタラーにはプログレ・ファンが多い)。特殊化の進んだ分フレキシビリティは低下し、形(様式)へのこだわりが強い。陰性度強。
代表的アーティスト:BLACK SABBATH RAINBOW JUDAS PRIEST IRON MAIDEN EUROPE ACCEPT SLAYER METALLICA MEGADETH DESTRUCTION HELLOWEEN YNGWIE J. MALMSTEEN STRATOVARIUS RHAPSODY PANTERA EMPEROR MORBID ANGEL IN FLAMES ARCH ENEMY QUEENSRYCHE DREAM THEATER
 *アーティストの分類は、飽くまで個人的見解です。

 ファジィ集合。両者の性質を併せ持つ、分類の難しいアーティスト。「ハード・ロック」と言う集合への帰属度も「ヘヴィ・メタル」と言う集合への帰属度も同程度の、境界付近に分布するアーティスト。境界と言っても、ここから赤、ここから青、と言えるほどはっきとりした不連続的なものではなく、連続的・段階的に移行して行くものです。近くで見れば、赤紫・紫・青紫等など、無限に中間の色が見え判然としませんが、少し俯瞰するとはっきりと境界が現れる、と言う様なものです。
代表的アーティスト:DEEP PURPLE UFO SCORPIONS MICHAEL SCHENKER GROUP MOTLY CRUE
RIOT
 *アーティストの分類は、飽くまで個人的見解です。

 最後に、ラウド・ロック/モダン・へヴィネス/モダン・へヴィ・ロック/ニュー・メタル etc.
 比較的最近(’90年代半ばくらい)生まれたスタイルなので、オールド・ファンの小生としては、未だ詳らかではない部分が非常に多く、語るべき何物もない状態に等しいのですが、少し聴きかじった限りの中で敢て書かせて頂ますと、ハード・ロックやオーソドックスなへヴィ・メタル、またデス・メタル等に根を持ちつつ、ラップ・ヴォーカルやサンプリングまたパーカッション等、HR/HMとは縁稀薄な要素や、’80年代以降のHR/HMの潮流の中で忘れられた’70年代的アイデアやフレキシブルさを取込んだり、HR/HMには欠かせないギター・ソロが皆無であったり等、固定化された従来のスタイルには囚われない、新興タイプ。硬質なサウンドや、歌詞、また縦ノリ感等のへヴィ・メタル的要素の中に、ハード・ロック的グルーブ感やそこはかとないポップ感も垣間聴こえ、私的には未だ未知の世界...。
代表的アーティスト:KORN MARILYN MANSON FEAR FACTORY RAGE AGAINST THE MACHINE
SLIPKNOT HELMET
 *アーティストの分類は、飽くまで個人的見解です。

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 進化の系統樹で言えば、ロック音楽と言う幹から、ハード・ロックが枝分かれし、其処から更にヘヴィ・メタルが枝分かれした、と言えるのではないかと思います。第一の枝分かれから第二の枝分かれまでは左程時間はかかっておらず、第一の分化は’60年代終わり頃、第二の分化は’70年代初等です。
 ’70年代半ば以降、ハード・ロックの枝からはプログレッシブ・ハード・ロック、ヘヴィ・メタルの枝からはプログレッシブ・メタル、ネオ・クラシカル、スラッシュ・メタル、デス・メタル、ブラック・メタル等の、言わば亜種と呼べるようなものが、更に枝分かれし、細分化・特殊化が進んで行く事になります。

 特殊化の度合いの違いを、哺乳動物に例えてみると(何故動物?)、ハード・ロックは海豹(あざらし)・オットセイ、ヘヴィ・メタルは海豚(いるか)・鯨と言えるかと思います。本来陸上生物である哺乳動物が、水中生活への適応と言う方向へやや特殊化したのが海豹・オットセイ。まだ陸上での行動を行います。其れに対し、海豚・鯨となると、更に水中生活適応へと特殊化し、陸上での行動はほぼ不可能となっています。ただし、ハード・ロックとヘヴィ・メタルの関係とは異なり、海豹・オットセイと海豚・鯨は系統的には全く別です。
 かえって解り難かったか...。何れにしろ、特殊化の度合いが異なる、と言う事ではないかと、思う訳です。

 以上、「ハード・ロックとヘヴィ・メタルの違い」について私見を述べさせて頂きましたが、是は飽くまでも、「ハード・ロック」「ヘヴィ・メタル」と言う集合全体としての話、全体的な傾向としての話であって、必ずしも個々のアーティストに其の侭当て嵌まるものではありません。前述の様に、境界付近でどちらとも言えないアーティストも多く居りますし、個々のアーティストの中にもハード・ロック/ヘヴィ・メタルに限らず、様々な音楽の要素が其々の比率で混在・並立して個性を形作っている訳ですから。また同一アーティストでも、時期によりハード・ロック的であったりヘヴィ・メタル的であったりもしますしね。
 「ハード・ロックとヘヴィ・メタルってどう違うの?」と良く訊かれるので、僕個人の見解を述べさせて頂きましたが、ハード・ロックとヘヴィ・メタルに分ける事自体、別に意味は無いですね。ジャンル分け等何に限らず、販売・陳列・検索上等の便利の為のもので、それ以上でも其れ以下でもないです。拘りは禁物です。スピリットへの拘りは良いですけどね。「メタル魂」とか、「パンク魂」とか。

 序に一言。メタラー(メタル・ファン)に「ヘヴィ・メタ(或いはヘビ・メタ)」と言うと、気分を害されるか、「古ぅ〜」と笑われるかのどちらかです。「ヘヴィ・メタル」又は「メタル」と言いましょう。

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*「へヴィ・メタル」の語源:
「へヴィ・メタル」とは、本来は、比重5.0以上の金属、「重金属」を指す言葉。それが何時の頃どの様に、サウンド或いは音楽の一スタイルを表す言葉として使用されるようになったのか、という事については、諸説あるようですが、最も有力視されている説は、英吉利の作家ウィリアム・バロウズ(William S. Burroughs(1914-1997))が、1960年代に、作品中で使用した「へヴィ・メタル」を、1970年代初頭、ある音楽ジャーナリスト(サンディ・パールマン。バンド・マネィジャーでもある)が、BLUE OYSTER CULT(ブルー・オイスター・カルト 1972年デビューの亜米利加ン・ロック・バンド。「米版ブラック・サバス」として売り出そうと言う試みもあったとか)の音楽を表現する為(プロデュースする為)に流用したのが最初である、と言うものです。このバンド自体の音楽は、現在へヴィ・メタルと呼ばれている様な音楽スタイルとは、異なる(音像は確かにへヴィ・メタリックですが、ハード・ロックかな...と個人的には感じております)

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